Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

2012-06-01 09:48:52 | 読書
加藤陽子著 朝日出版社(2009/07).

かって話題になった本を図書館で見かけたので....

アマゾンの内容紹介
*****かつて、普通のよき日本人が「もう戦争しかない」と思った。
世界最高の頭脳たちが「やむなし」と決断した。
世界を絶望の淵に追いやりながら、戦争はきまじめともいうべき相貌をたたえて起こり続けた。
その論理を直視できなければ、かたちを変えて戦争は起こり続ける。
だからいま、高校生と考える戦争史講座。
日清戦争から太平洋戦争まで。講義のなかで、戦争を生きる。
第9回(2010年) 小林秀雄賞受賞*****

講座のあいては中学 1 年生から高校 3 年生までの歴史オタクとおぼしき 17 人.最後に記念写真が載っていて,なかなかよい感じ.

内容は,と言えば日清・日露戦争あたりは理解出来たが,太平洋戦争となると,やはりわからない.回数が限られた講義だと最後の方はかけあしになるものだが,これも例外ではなかったのだろうか.
「日本人は..選んだ」,というタイトルだが,「日本の軍部は戦争を選んだ」というほうが正確じゃないの.普通のよき日本人は,蚊帳の外だった...今でも案外そうかもしれない.

「それでも」の部分については,史実を羅列されるので, (日本人だけではなく) いろんな人間が,それぞれの思惑で,右往左往したことは分かる.あげく,戦争を選ぶも地獄,選ばないのも地獄となったらしい.しかし,これは日本という国家のひとりよがりのようでもある.現在の北朝鮮内部も当時の日本と同じ状況かもしれない.

これが例えば平清盛の時代なら「面白い」で済むのだが,多少は戦争を体験しているので,身につまされる.
でも,つい 150 年前までは,日本人同士で戦争していたことを思えば,少しは進歩したのかもしれない.
コメント (5)
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