
単純に「フルート=開管,クラリネット=閉管」とは行かないようなので,パンフルートを取り寄せた.630 円なり,
ハモニカみたいな吹き口があり,反対側から見ると右の写真のように,平たい長方形の開口が管と直角に開いている.誰でも音が出せるための工夫だろう.でも,隣会う音を出さずに単音を出すにはこつがある.
目をつけたところは,管の底のキャップ (栓).これが取り外し可能なので,開管と閉管が簡単に比較できると言うわけだ.「お手入れ 白いキャップを外して水洗いしてね」との注意書きが入っていた.

Mac + Amadeus によるスペクトル測定結果がこのふたつ.
閉管は,吹き方によって鋭い音・柔らかい音のふたつが出る.柔らかい音の方が,ぼく的にはパンフルートのイメージに一致するのでそちらを載せた.
確かに,痕跡程度の偶数倍波を無視すれば,閉管のスペクトルはひとつおきで,その結果スペクトル線の間隔は開管と同じになっている.全く同じでないが,閉管でキャップが管の中に潜り込んでいる長さを勘案する必要がある.
開管の方はスペクトル線が高次まで並び,その結果と思うが,かなり鋭い音であった.高次では別な系列が現れるのはなぜだろう.
後日 近くの大学でちゃんとした測定器でスペクトルを計ってもらったら,閉管でも第2高調波がわりに大きく出た.測定器と言うより,吹き方でどうにでもなると言う気がした.