郷原宏 講談社 (2010/11).
図書館で借用.厚い本なのにさくさく読めると思ったら,紙が厚いのだった.
巻末 30 ページほどの年表は良いが,索引がないのは残念.
「物語」と言うほど柔らかくはない.引用されている明治期の文語体 (考えてみれば高校以来だ) に意外に閉口した.
目次がこのページ
http://www.bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2166216
にアップされていた.このように,全 24 章のうち, 21 章までは戦前.時代が下がれば下がるほど評価が定まらないわけだから,戦前を中心にするのはひとつの見識だろう.黒岩涙香,江戸川乱歩が重視されるが,谷崎潤一郎,佐藤春夫にもそれぞれ1章ずつが与えられている.捕物帳の章もある.話に聞いたことがある「探偵小説芸術論争」についても,系統的に記述されているのがうれしい.
自分が子どものときにはまだ戦前の本が残っていた.父親が「名探偵ホルムス」と言っていたのを思い出した.
なぜ探偵小説が推理小説になったかというと,探偵の「偵」が当用漢字になかったと言うのが最大の理由らしい.
図書館で借用.厚い本なのにさくさく読めると思ったら,紙が厚いのだった.
巻末 30 ページほどの年表は良いが,索引がないのは残念.
「物語」と言うほど柔らかくはない.引用されている明治期の文語体 (考えてみれば高校以来だ) に意外に閉口した.
目次がこのページ
http://www.bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2166216
にアップされていた.このように,全 24 章のうち, 21 章までは戦前.時代が下がれば下がるほど評価が定まらないわけだから,戦前を中心にするのはひとつの見識だろう.黒岩涙香,江戸川乱歩が重視されるが,谷崎潤一郎,佐藤春夫にもそれぞれ1章ずつが与えられている.捕物帳の章もある.話に聞いたことがある「探偵小説芸術論争」についても,系統的に記述されているのがうれしい.
自分が子どものときにはまだ戦前の本が残っていた.父親が「名探偵ホルムス」と言っていたのを思い出した.
なぜ探偵小説が推理小説になったかというと,探偵の「偵」が当用漢字になかったと言うのが最大の理由らしい.