内田洋子「ジーノの家 - イタリア 10 景」文春文庫(2013/03).
アマゾンの内容説明 によれば
*****在イタリア30年の著者が目にしたかの国の魅力溢れる人間たち。忘れえぬ出会いや情景をこのうえない端正な文章で描ききるエッセイ。第59回(2011年)日本エッセイスト・クラブ賞と第27回(2011年)講談社エッセイ賞を受賞。*****
一人称だが主語がないので,最初の「黒いミラノ」で,最初の数ページの間,語り手は男性かと錯覚していた.著者が女性なのは本を買うときから承知していたが,エッセイと言うことを忘れていた.
「リグリアで北斎に会う」「黒猫クラブ」「犬の身代金」等,それぞれのタイトルも面白そう.自分的なエッセイという先入観からはだいぶはずれていて,短編小説みたい.
「船との分かれ」にしても,あまりに小説的な幕切れだが,「あとがき」によれば,著者はその後この船で生活したらしい.ごろごろしているだけでは,本1冊分のエッセイの材料が転がり込んで来るわけがない.きっと積極的な方なんだろう.
かって交流があったイタリアの研究者は,みな多少ちゃらんぽらんで,面白かった.それにしても,著者のイタリアへの溶け込みかたは凄い!
ラードの薄切りをラードを揚げて食べるのが美味しそう.
アマゾンの内容説明 によれば
*****在イタリア30年の著者が目にしたかの国の魅力溢れる人間たち。忘れえぬ出会いや情景をこのうえない端正な文章で描ききるエッセイ。第59回(2011年)日本エッセイスト・クラブ賞と第27回(2011年)講談社エッセイ賞を受賞。*****
一人称だが主語がないので,最初の「黒いミラノ」で,最初の数ページの間,語り手は男性かと錯覚していた.著者が女性なのは本を買うときから承知していたが,エッセイと言うことを忘れていた.
「リグリアで北斎に会う」「黒猫クラブ」「犬の身代金」等,それぞれのタイトルも面白そう.自分的なエッセイという先入観からはだいぶはずれていて,短編小説みたい.
「船との分かれ」にしても,あまりに小説的な幕切れだが,「あとがき」によれば,著者はその後この船で生活したらしい.ごろごろしているだけでは,本1冊分のエッセイの材料が転がり込んで来るわけがない.きっと積極的な方なんだろう.
かって交流があったイタリアの研究者は,みな多少ちゃらんぽらんで,面白かった.それにしても,著者のイタリアへの溶け込みかたは凄い!
ラードの薄切りをラードを揚げて食べるのが美味しそう.