Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

目覚めよと呼ぶ声が聞こえ

2015-11-21 15:34:43 | ジャズ
バッハとクリスマスは直接の関係はないが,日本人はバロックをなんとなく抹香臭くてクリスマス向きと感じるようだ.というわけでバッハのジャズ演奏を検討中.

クラシックを敬遠してジャズに走ったのだが,バッハのやさしい曲をいくつか聴いたとき,ジャズ化したらと思ったものだ.見渡せば MJQ,ジャック・ルーシェ,スウィングル・シンガーズ,The Classical Jazz Quartet (CJQ) などと,先達がぎっしり.

「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ BWV645」はカンタータ第140番の一部だが,MJQ のアルバム Blues on Bach で聞いたのが初めてで,たちまち好きになった.アドリブはなく,バッハの楽譜をなぞるだけだったが,ジャズに聞こえた.パロックの「通奏低音」は数字で示され.これをコードのように解釈して演奏するのだそうだが,パーシー・ヒースのベースもそう思って聴くと面白かった.

これはトン・コープマンのオルガン演奏版.クラシック正統派の演奏にはもっとゆっくりなテンポが多いが,このくらいが生き生きと聞こえる.



この曲の最初の 12 小節をテーマとして,これをもとにアドリブを回わすのが次のジャック・ルーシェ + ボビー・マクファーリンの演奏.ボビー氏が間違えて出ちゃうところがかわいい!



CJQ (Kenny Barron, Stefon Harris, Ron Carter, Lewis Nash)のバッハ でもほとんどが冒頭の部分だけを取り出し,ふつうのジャズ曲のように料理している.編曲はBob Belden.原曲の対位法の面白さがなくなるのが難である.

MJQ とスウィングル・シンガーズの G 線上のアリアでは,コーラスの原メロディの上でヴァイブとピアノがアドリブを繰り広げるところがハイライト.こちらはグノーのアベ・マリア方式だ.意外に,と言うのは失礼だが,ジョン・ルイスのつぶやくようなソロが上手い.
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