Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

太平洋戦争下の検閲 -> アイレかわいや

2023-12-08 09:37:27 | エトセト等
下の画像は朝ドラ「ブギウギ」での,ヒロインが「大空の弟」を歌う場面.歌詞では,彼女の戦死した弟からの手紙は「○○隊にて」と,伏せ字ばかりなのを嘆いている.「いつも○○○部隊、○○方面、○○隊、○○○ばかりなり、○○○ではわからない」... と続く.○○を「マルマル」と歌っていた.今ではチョメチョメだが...

戦地を明かさないために手紙類は検閲された.伏せ字はその結果である.
でもぼくには「○○○ばかりなり、○○○ではわからない」の当局に批判的なくだりが,検閲で無事だったことのほうが不思議に思えた.

ORICON NEWS によればこの歌は,実際に昭和 16(1941) 年 12 月に笠置シヅ子さんの弟・八郎が南方で戦死した際,失意に沈む笠置のために作曲家・服部良一が作曲した作品で,譜面だけが残っていた.歌詞の一部はドラマに合わせて変えられたとあるが,○○部分はいじられていない,と,思いたい.

上の画像は浜崎左髪子 展での浜崎が 昭和 16(1945) 年の葉書.「検閲済」の印がある.
文章5行目以下の「本土上陸必至等と言ふてる今日です」は,米軍が本土に「上陸」するという意味だろうか.「言ふてる」のは北支 7189 部隊の面々だろうか.こんなことを書いても,検閲を通ったのだな...
葉書をかえすと楽しそうなスケッチ.

ところで,今朝の「ブギウギ」では最後に「アイレかわいや」の譜面が出てきた.幼いぼくが覚え,長らく忘れていたヨナ抜き音階の歌.

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