Nature scientific reports に,心電図のパラメータから感情を推し量るという論文があった,「感情」と言われても漠然としているが,この場合は精神状態を図のような平面のどこかの位置に投影するらしい.
図はラッセルの円環モデルと言うものだそうで,門外漢にはなるほどと思わせる.
valence の意味がわからないが,横軸が快不快という「質」であるところから推察すると,縦軸は「量」なんだろう.
ネットで見たら日本語版があって,縦軸は上向きが「覚醒」下向きは「眠気」であった.覚醒は arousal だが眠気は超訳! それぞれ交感神経系と副交感神経系の活動と関係するらしい.
グラフの4つの象限には反時計回りに「喜怒哀楽」という字が当てはまる.
散りばめられている英語の形容詞のニュアンスは見ただけではわからないが,図示されると,こういうものか...と思わせる.
この種のモデルには人工知能屋さんも目をつけているらしい.
たまたまウェブで検索にかかった論文には,「ロボットの身体動作を物理的特徴量として抽出し,その値をファジィ推論によりラッセルの円環モデルに落 とすことによって,感情を 2 つの軸で一般化し感情評価を行 う手法を提案し,実際のロボットにより有効性を検証する」というものがあった.
しかし,決して何も感じていないわけではないのだが,「現在の感情はこの図のどこか?」と聞かれても困ることが多そうだ.
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