8/3 夜の放映でおくればせながら... この画像は MAN TAN WEB による.
舞台は広島から 30km ほどの軍港都市・呉が舞台.大戦下の庶民の暮らしを淡々と描いていた.ヒロイン・すずは 16 トンの母親と同世代.顔を見たこともない相手に嫁ぐのだが,夫婦生活もそれなりに... 宮崎アニメのように跳ばない代わりに,リアルだが,マンガ的映像とのギャップがおもしろかった.
呉から原爆のキノコ雲を見て,しばらくしてから家が揺れて瓦が落ちたりする場面もまたリアルに感じた.
すずは時限爆弾? のために姪を亡くし自分も右手を失う.思い出したのは少年時代の仲代達矢の体験.東京で焼夷弾が降るなか,近所の女の子の手を引いて逃げ回ったが,気がついたら握っていたのは女の子の腕だけで,そこから先がなかったということだ.映画との違いは手をつないだ状態で,どこから切られるかということ?
16 トンは 1941 (昭和16) 年の生まれで,B29 を下から眺めた映像とか,機銃掃射とか,覚えているような気もするが,後から見聞きしたこと・想像したこと とごっちゃになっているかもしれない.この映画自体も,夢の続きのように感じた.
終戦後の空腹感・飢餓感のほうが痛切であった.