Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

ビブラフォンのマレットを軽いのに

2020-10-21 09:39:00 | ジャズ
ずっと Pro-Mark の Milt Jackson Model というのを使ってきた.Youtube で見ると,ミルト・ジャクソンがこれを使ったのは最晩年に限っているようだ.柄が短く,ヘッドが大きく,重い.1時間も弾いていると手が痺れることがある.

どこかでボビ八さん (Bobby hutcherson のネット上のあだ名) が,晩年は軽いマレットに替えたと読んだのを思い出し, ぼくも真似することにした,以前使ったことがある MIKE BALTER R31 のヘッドがすり減ってきたので巻きなおした.

写真で一番上の赤いのが Pro-Mark で1本 60g.その下の緑のがこれから使うつもりの MIKE BALTER 40g.いちばん下の黄緑は片手で2本ずつ,両手で4本使うための SAITO 214 で 25g.2本合わせても赤いの1本より軽かったんだ !

軽いマレットは頼りなく滑りがち.低音がもの足りなく,引っぱたくとヒステリックな感じの音になる.これをどうするかが課題だ.
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どこからお話ししましょうか 柳家小三治自伝

2020-10-20 08:45:04 | 読書
柳家小三治,岩波書店(2019/12).

Amazon 上の CM ***** 円熟の古典落語,軽妙なマクラで,聴くものを魅了してやまない噺家・柳家小三治.本書では,生い立ち,初恋,入門,修業時代,落語論から,バイク,クラシック音楽,俳句,忘れじの人々まで,すべてをたっぷり語り下ろす.独特の語り口もそのままに,まさに読む独演会.芸と人生に対する真摯な姿勢が,初めて明らかに. *****

著者はぼくと同世代.
これは朝日新聞連載をふくらませたものだそうだ.もとのコラムは有名人が入れ替わり立ち替わり回想するもの.聞き書き相手がいつの間にか別人になっていたりで,印象が薄い.

「自伝」というほど系統だったものではない.
両親に対してはそこそこ批判的.カラヤンも談志も好きじゃないらしいところには共感.著者の師匠5代目小さんというひとを,若い時にはわりと寄席で聞いたが,正直どこが良いのかわからなかった.これを読んで,たぶんこちらが若過ぎたのだろうと思うに至った.
落語協会分裂騒動とか談志の反乱とかにはまるで触れていない.

人情噺と滑稽噺についての見解・芸の真髄についても他のことでも,教条主義を批判すれば,それが逆な意味の教条主義になってしまう.まじめな話題を語れば野暮になるのは免れない.具体的で良くわかるのは「客もよく知ってる.話し手もよく知ってる.だけど,噺の中に出てくる登場人物は,この先どうなるのか,なにも知らない」という小さんのことばである.このことばに著者も勇気をもらったのだそうだ.

著者のカミサンの本が面白そう.
図書館の本.
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むかご ご飯

2020-10-19 08:37:32 | エトセト等
むかごはご近所のお庭からいただいた.

Wikipedia によれば「むかご(零余子,珠芽)とは,植物の栄養繁殖器官のひとつで,わき芽が養分を貯え肥大化した部分のこと.主として地上部に生じるものをいい,葉腋や花序に形成され,離脱後に新たな植物体となる」だそうだ.ただし「食材として単に「むかご」と呼ぶ場合,一般にはヤマノイモ・ナガイモなど山芋類のむかごを指す」.

このまま埋めれば (蒔けば?) 山芋になろらしい.ネットには4-5月に蒔くように書いてあるが,このような自然種は「蒔かれどき」を選ぶことはできまい...ということは,今・忘れないうちに蒔くのが良さそう.
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その裁きは死

2020-10-18 08:32:35 | 読書
アンソニー・ホロヴィッツ,山田蘭訳,創元推理文庫(2020/9).

図書館の新着の棚にあったので借りたが,後から「メインテーマは殺人」を読んだときにどう思ったかを思い出した.つまらないとは言わないが,僕にはヘヴィ.それはこの作品についても言えることだった.このシリーズは10冊刊行される予定だそうだが,これでやめよう.

もと刑事のホーソーンがホームズ役で,語り手のワトソン役を著者ホロヴィッツがつとめる.読者は語り手に同期してハラハラドキドキしなければならない.
弁護士が殺され,その犯人は彼の担当した離婚裁判関係と思われるが,若い頃にかかわった洞窟での死亡事故にも何か秘密がありそうだ.ストーリーはこのふたつの可能性を往復する.殺人現場にペンキで3桁の数字が残されているが,この部分は本を厚くしているだけだ.
紙幅の大半は語り手とホーソーンとの確執に費やされることは前作と同様だが,今回はロンドン警視庁の女性警部も悪玉として登場する.ホーソーンという人物にまつわる謎は,次作以降に繰り越しらしい.ビブリア古書堂など,シリーズ物に共通の手口だろう.

ときどきホーソーンもホームズばりにいいところをみせる.僕が面白いと思ったのは,作家名のアナグラム.
カバーイラスト Will Staele.
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バド・パウエル

2020-10-17 08:31:30 | お絵かき
CDケースに内側からセピア色のアクリル絵具.用いたのはブラシと綿棒.

もとは右端の Earl Bud Powell なる LP のジャケット.この写真を見たとき,バド・パウエルにしてはカッコ良すぎる ! と思ったが,彼の他の写真を見るうちに角度とライティングではこうなる,と思うようになった.

バックにアルミフォイルを使ってみたが,写真に撮ってみると中のように折り皺がでたり不規則に明暗が出たりする.結局今は左のように,黄色い紙をあてている.


こちらは Bud Powell という曲.長過ぎてここ数年演るのが苦手になった.チック・コリア曲ではスペイン,ウインドウズなども,長くていやだ.
1981年の演奏で,ふたりとも若い!! バートンが弾いているのはエレキ・ヴァイブらしいが,詳細は不明.

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マウスシールド

2020-10-16 12:09:48 | エトセト等
近くのスーパーが売り場をシャッフルしている.KALDI が進出.無印良品の面積倍増.

文具ショップの店頭にマウスシールドを発見.来週ヒト前で話すので買ってみた.300円台だったが,AMAZON で見たら同じものが10枚1組で1780円.まぁ10枚もいらないから,いいか.

喋って顎を動かすたびに全体が上下し感じが悪い.こんなチャチなものでいいのか,とも思う.マスクだって気休めに過ぎないとは思うが...
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きのこ達

2020-10-15 09:05:30 | エトセト等
きのこの季節.
舞茸の株をいただいた.もっと大きかったのだが,すこしバター炒めにしてかじってしまった.



この2種類は散歩の途中で見かけたもの.食べられそうな外観だが...
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雨傘を買った

2020-10-14 11:32:02 | エトセト等
地下街に出店していた鎌倉パレットにて.24本65cm.和傘とあるが Made in China.
ビニール傘でない傘を買うのは何十年ぶりだろうか.
お洒落のつもりだったが,さしていくところがない.
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ミルト・ジャクソンの命日

2020-10-13 09:37:53 | ジャズ
SNS で知ったのだが,去る 10月9日はビブラフォン奏者ミルト・ジャクソン 1923-1999 の命日だった.MJQ のコンサートの主催者の下っ端だったことがあり,お話ししたことがあるのを思い出した.

もう自分は彼の享年を超えて生きているのだな.
彼の1990年代の演奏は音符の数ばかり多く,マンネリである.
アドリブで周囲に反応する反射神経が歳をとると衰える.ステージで失敗しても,アマチュアならベロを出す程度で済むが (これ,自分のこと),プロではそうはいくまい.老プレイヤーに対する「燻し銀のような」演奏という形容もあるけれど,ジャズは若者の音楽! と感じることが多い.
ゲイリー・バートンは74歳でさっさと引退した.ひとつの見識だろう.でもぼく的評価では,ジャクソンは天才,バートンは秀才.

MJQ の制約を受けたジャクソンの演奏を買わないという人もいるが,そうは思わない.楽譜に強く,バロック風でも,現代音楽風でも,シンフォニー・オーケストラとの共演でも,何でもこなしてしまうところがすごい.
一時 MJQ が解散した時期のパプロなどに残された演奏は,のびのびとしてはいるが,反面ユルフン的だった.ご本人もこれはいかんと反省して,MJQ 再編に加わったのだろう.この時期 MJQ のベーシスト,パーシー・ヒースもヒース・ブラザースで活動した.バンド経営は楽じゃない・ジョン(ルイス)に任せるに限るというのが,彼の述懐だったが,ミルトも同様に感じたのかもしれない.
再編後の MJQ もマンネリだったと,言ってしまえばそれまでだけれど...

見出し画像は,安西水丸画伯によるミルト・ジャクソンと和田誠画伯による MJQ.後者は
 和田誠 村上春樹 "Portrait in Jazz" 新潮文庫(2004)
による.この村上の MJQ に関する文章は,世間の通説をなぞっただけだ.
ジョンのピアノはドンくさく,それに対してミルトのプレイは都会的.寡黙なピアノと饒舌なヴァイブ.重いベースと軽いドラムスの対比が MJQ の魅力と,ぼくは思う.

動画は,初めて買った LP (邦盤のタイトルは Milt Jackson Quartet ではなかった) より, Stonewall.32歳の演奏.

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海の乙女の惜しみなさ

2020-10-12 08:50:36 | 読書
デニス・ジョンソン,藤井光訳,白水社(2019/4).

なんだかわからないままに,最後まで読まされてしまった,
表紙裏の「訳者あとがき」から引用された
*****死,老い,運命,幻覚,分身,亡霊.こうした主題をちりばめ,ときにはみずからの死を覚悟していたかと思わせるような文章を書きつけながら,ジョンソンは最後まで持ち前のユーモアを失うことはない*****
が,納得できる惹句.作者の死の直前に脱稿し,没後出版されたと聞けば,さらに納得度が向上する.

5編からなる短編集で「海の乙女の...」は最初の一編のタイトルでもある.The Largesse of the Sea Maiden の訳だが,これが何のことかわからない.「人魚」というタイトルの断章はある.初老の広告代理店に長年勤めた男のとりとめのない回顧録.

次の2編の語り手はアルコール依存症治療センターの患者と,監房の受刑者.次に登場するのは死んだはずの兄夫婦と暮らしていると信じているがん患者.読んでいるとどんどん気が滅入っていく.

最後の「ドッペルゲンガー,ポルターガイスト」では,エルヴィス・プレスリーには双子の兄弟がいて途中で入れ替わったと信じる詩人が中心.こういう都市伝説?はアメリカに根強いようだ.でも,ミステリーとして読むと支離滅裂.

読んだことを後悔はしないが,もう1冊この作家を読みたいとは思わない.

カバーイラストはあとがきにあるように,Sam Messer によるエッチング,Denis the Pirate より.ネットに原画があった.

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