路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

《社説①》:GoToで不正 背景含め徹底的に解明を

2021-12-30 09:31:30 | 【金融・株式・為替・投資・投機・FRB・「ドル円」・マーケット】

《社説①》:GoToで不正 背景含め徹底的に解明を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①》:GoToで不正 背景含め徹底的に解明を 

 旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の子会社2社が、政府の観光支援事業「Go To トラベル」を悪用し、給付金などを不正受給していた。

 ほとんど実態のない宿泊実績に基づいて給付金や地域共通クーポンを申請するという、詐欺罪の可能性もある手口だ。国交省は刑事告訴を視野に入れている。

 HISの調査委員会の報告によると、不正受給額は最大6億8300万円に上る。悪用を2社に持ち掛けたのは、ホテル運営会社のJHAT(東京)とされる。

 一方、JHATは、HISによる調査委の報告に対し「非常に困惑し、不満を感じている」とのコメントを出している。

 全体像がまだはっきりしない。国交省やHISは引き続き調査を進め、不正が起きた背景も含め徹底的に解明する必要がある。

 HISの創業者である沢田秀雄会長兼社長は記者会見で、あくまで子会社の不祥事であり、HIS本体は関与しておらず、最近まで知らなかったと強調した。

 当初は自身の処分はしない考えを示し、数日後に一転して減俸処分を発表している。問題に対する本気度が疑われる対応だ。

 JHATはHISの前社長、平林朗氏がHISを離れて設立した。両社に資本関係はないという。同氏はHISで2008年から16年に社長を務め、就任時は40歳。沢田氏の抜てき人事だった。

 沢田氏は会見で、自身は現在、平林氏とは何の関係もないと繰り返し、不正への関与について「むかついている」と批判した。

 事件には、かつてのHISグループの人間関係が絡んでいるとみられる。JHATは早急に説明責任を果たさねばならない。

 「Go To トラベル」は、コロナ禍で落ち込んだ観光業を支えようと昨年7月に始まり、感染拡大で同年12月に中断に追い込まれた事業だ。政府は来年1月末以降の再開を目指している。

 事業自体の問題もあろう。給付金などの事務は大手旅行会社などでつくる団体に委託している。国交省は担当者の増員など審査体制を強化するとしたが、不正を生んだ構造が解明されなければ、繰り返される懸念が拭えない。

 この事業ではこれまでも、うその宿泊で給付金を申請するといった不正が相次いでいた。それが業界をリードするHISの子会社にも広がっていたことになる。

 もともと急ごしらえの支援制度だった。十分な防止策が再開の前提なのは言うまでもない。

 元稿:信濃毎日新聞社 朝刊 ニュースセレクト 社説・解説・コラム 【社説】  2021年12月30日  09:31:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:回顧2021 人間の可能性を信じたい

2021-12-30 07:34:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【社説】:回顧2021 人間の可能性を信じたい

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:回顧2021 人間の可能性を信じたい 

 新型コロナウイルスの変異株に緊張を強いられる年末だ。世界はまたも、コロナ禍から抜け出せぬまま新しい年を迎える。

 国内ではこの夏、緊急事態宣言が長期化し、医師に診てもらえずに自宅で亡くなる人が相次ぐ悲劇に見舞われた。

 そのさなかに開催されたのが東京五輪・パラリンピックだった。

 世論は「人の命かスポーツの祭典か」の二者択一を迫られる形となり、不幸な分断に陥った。

 危機に正面から向き合って、丁寧な説明を尽くす。その姿勢に欠けた菅義偉前首相は国民の支持を失い、退陣に追い込まれた。

 岸田文雄首相は「聞く力」を掲げた。就任から年明けで3カ月、本気の度合いが問われている。

 来年2月の北京冬季五輪は、中国の人権状況に世界が厳しい視線を注ぐ中での開催となる。

 気候変動は深刻さを増し、各地で異常気象と災害が頻発した。

 人々の命と暮らし、つまりは生きる権利を保障するために国家がある。本来当たり前の原則を日本も世界も指導者は肝に銘じ、政治の責任を果たしてもらいたい。

 ■「聞く力」本物なのか

 岸田首相は8月、自民党総裁選出馬の記者会見でこう語った。

 国民は、政治に自分たちの悩みや苦しみが届いていないと感じている。政治の根幹である国民の信頼が崩れている。わが国の民主主義が危機にひんしている―。

 民主主義の根幹を揺るがす危機と言えば、やはり森友問題を巡る決裁文書改ざん、政権の意に沿わぬ専門家を排除した日本学術会議会員候補の任命拒否問題を抜きに語ることはできない。

 だが改ざんを強いられ自殺した近畿財務局職員の妻・赤木雅子さんが真相解明を求めて起こした訴訟で国は突如、損害賠償請求に応じ、裁判を終結させてしまった。

 幕引きの意図は明白だ。首相は森友も学術会議も問題は決着済みとの態度をかたくなに続ける。

 低姿勢はポーズだけで都合の悪い話には耳をふさぐ。首相交代は結局は、衆院選前に自民党の「表紙」を変えたにすぎなかったのかと言われても仕方あるまい。

 ■憂慮される人権侵害

 今年は米国も「米国第一」のトランプ氏から国際協調を掲げるバイデン氏へと政権が交代した。

 だが強権的統治を強める中国、ロシアと米国の対立が深まり、世界は混迷の度合いを増している。

 米中、米ロそれぞれの軍事衝突の火種を抱えている台湾とウクライナの情勢から目が離せない。

 人々が命の危険にさらされ、自由を奪われている地域や国の動向が憂慮される年でもあった。

 「中国化」が進んだ香港、軍事クーデターが起きたミャンマー、イスラム主義組織タリバンの支配が復活したアフガニスタンなどだ。

 人権侵害に見て見ぬふりをしてはならない。国際社会は弾圧をやめるよう結束して迫るべきだが、その中核となるはずの国連は大国のはざまで機能不全状態にある。

 国と国が争う愚かさをあざ笑うかのように、ウイルスは国境をやすやすと越え感染を広げる。途上国の貧困解消、ワクチン供給で各国の協力が何よりも必要な時だ。

 ■科学を生かす政治に

 国家のメンツや利害を乗り越えて人類の英知を結集しないと、地球の存続が危うい。その現実を、さらにはっきりと私たちに突きつけたのが気候変動問題である。

 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、人間の活動が温暖化をもたらしたことは「疑う余地がない」と断定した。

 経済成長を追い求めてきた人間の歩みが転換を迫られているが、11月に英国で開かれた国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で得られたのは、わずかな前進にすぎなかった。

 しかし悲観する必要はない。

 温暖化の実態を解明したのは科学の力だ。それもまた、人間が地道な研究の積み重ねで獲得した。

 その一翼を担ったのは半世紀前に気候変動を予測するモデルを開発し、今年のノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎さんである。

 研究を始めるきっかけは「好奇心」だったと言う。人間の限りない可能性を信じたいと思う。

 メッセンジャーRNA(mRNA)を使った新しいタイプのワクチン技術を開発し、迅速なコロナワクチン実現につなげたカタリン・カリコ氏もノーベル賞の有力候補と目されていた。

 温暖化もコロナも、科学がなければ人類は徒手空拳の闘いを強いられてしまう。

 ただ科学を人類の幸福に資する方向へ正しく活用するのはやはり政治の責務であり、世界を分断から協調、対立から連帯へと導いてこそ科学の力は生かされる。

 2022年が、その転機の年になることを願ってやまない。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2021年12月30日  07:34:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳】:新生立憲民主党は山本孝史の仕事を学べ/12.22

2021-12-30 07:25:00 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【政界地獄耳】:新生立憲民主党は山本孝史の仕事を学べ/12.22

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳】:新生立憲民主党は山本孝史の仕事を学べ/12.22 

 ★あまりにも低調だった臨時国会。新生立憲民主党は相変わらず精彩を欠いた。そこで問いたい。山本孝史の振る舞いや仕事を知っているのか。93年7月、山本は日本新党で初当選。同党同期には前立憲代表・枝野幸男、衆院副議長・海江田万里、自民党幹事長・茂木敏充、同選対委員長・遠藤利明がいる。それまで山本は財団法人交通遺児育英会事務局長を務めていたが、それは兄が5歳の時、交通事故で他界したからだ。

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自民党・尾辻秀久氏(以下、尾辻):本院議員、山本孝史先生は、平成19年12月22日、胸腺がんのため逝去されました。享年58歳でありました。まことに痛惜哀悼の念に堪えません。

 山本孝史先生は、平成18年1月、国立がんセンター中央病院において、現在の医療では治ることのない「ステージ4」の進行がんであるとの確定診断を受けられました。奥様には、何も治療をしなければ余命は半年と告げられました。

 胸腺がんは、非常に珍しいがんで、もともと外科手術による切除が難しい上、他の臓器への転移も見られたことから、抗がん剤による化学療法が選択されました。

 爾来(じらい)、山本孝史先生は、末期のがん患者として常に死を意識しながら国会議員の仕事に全身全霊を傾け、2年の月日を懸命に生きられたのであります。私はここに、山本孝史先生の御霊に対し、謹んで哀悼の言葉を捧げます。

 ★山本はカネのかからない選挙を実践、選挙中も毎日、使った金額を公表していた。衆院を2期務め、01年民主党参院大阪に転じ当選。厚生委員会に所属、年金制度や医療制度改革、介護保険の創設、社会保障制度など、国民に寄り添う政策の第一人者だった。03年、民主党新緑風会幹事長、05年9月に参院財金委員長に就任。ところが12月の検診で進行性の胸腺がんが見つかる。翌年に財金委員長を辞任した。

 ★山本は「日本のがん医療を変える」と日本初のがん対策の法案づくりに没頭。がん医療の地域格差や治療してくれる医療機関を求めてさまよう「がん難民」の解消を目的に情報の共有を図る法案だ。06年5月、参院本会議の代表質問に立った山本は「私はがん患者として質問に立たせてもらっている」と公表、与野党に法案成立の協力を求めた。そしてがん対策基本法成立。その後は「自殺対策基本法」にとりくみ、山本はがん告知から2年後の07年12月22日に力尽きた。病室のベッドにはブログ用にネットにつながったパソコンと法案を作成していたパソコンが2台置かれていた。野党は提案も政権批判も仕事だ。そして何より清廉な仕事と態度を国民に見せることではないか。山本の没後、民主党政権が生まれたが、厚労相が山本ならと毎回夢想してしまう。自民党の元厚労相・尾辻秀久の追悼演説の再生回数は180万回を超えている。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2021年12月22日  08:24:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2021年12月28日 今日は?】:日本初の水中翼船が完成

2021-12-30 00:00:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【2021年12月28日 今日は?】:日本初の水中翼船が完成

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2021年12月28日 今日は?】:日本初の水中翼船が完成

 ◆12月28日=今日はどんな日

  日韓外相がソウルで会談。従軍慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」で合意(2015)

 ◆出来事

  ▼日本初の水中翼船が完成(1961)▼エクアドルで新婚旅行中の日本人夫婦が銃撃される。夫が死亡、妻も重傷(2013)

 半没型水中翼船 「金星」(大和ミュージアム
全没型水中翼船 「疾風」(神戸海洋博物館・現在は解体済)

 ◆誕生日

  ▼トータス松本(66年=ウルフルズ)▼寺島しのぶ(72年=女優)▼新川優愛(93年=タレント)▼吉本実憂(96年=女優)▼藤田奈那(96年=女優)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2021年12月28日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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