路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説】:[文通費改正先送り]責任は及び腰の与党に/12.21

2021-12-21 07:03:20 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【社説】:[文通費改正先送り]責任は及び腰の与党に/12.21

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:[文通費改正先送り]責任は及び腰の与党に/12.21 

 金を使ったのならば領収書を添えて使途を報告する。余っていれば残金を返還する。

 そんな当たり前のことができていないために国民から批判の声が上がっている。なのになぜ見直しが実現しないのか。

 国会議員に歳費とは別に月額100万円支給される手当「文書通信交通滞在費」を見直す法改正が見送られた。

 10月末の衆院選で当選した新人議員らに10月分が満額支給されたことに端を発した文通費問題は、いまだ決着を見ていない。

 問題を提起した日本維新の会は国民民主と共同で、立憲民主は単独で、現行の月割りから日割り支給への変更に加え使途の公開、残金の国庫返納を可能にする法案を提出した。

 与党はこれに難色を示し、日割り支給への変更を先行するよう訴え、主張は平行線をたどった。

 文通費の問題は過去にも指摘された経緯がある。

 それでも見直されなかった背景には「第2の歳費」とも呼ばれ、使い勝手の良いカネをそのまま残しておきたい、との思惑も見え隠れする。

 「議員の身分保障、処遇に関わる問題」で合意が難しいと言って日割りの改正だけで済ませるのは、お茶を濁すようなものだ。

 「文書」や「通信」など名目通り使われているかどうか確かめようもない手当の在り方のままでは国民の理解を得られまい。

 責任は改革に後ろ向きな与党にある。

■    ■

 自民は会期末前日になり、使途公開や国庫返納について各会派が話し合う枠組みの設置を野党に申し出た。

 ただ、新たな枠組みをつくっても、使途公開が実現するのかどうか、それがいつなのかが見通せなければ、「その場しのぎ」的なものになる恐れがある。

 期限を決めて集中的に議論し、抜本的な改正に確実につなげるべきだ。

 残念なのは自民党総裁である岸田文雄首相の姿勢だ。

 今国会での論戦では、法改正について「議員自身が考えなくてはならない課題だ。しっかり議論してほしい」と述べるにとどまった。

 岸田氏は総裁選では政治とカネの問題は「国民に丁寧に説明し、透明性を高める」と語っていた。

 今回、結果的に問題が放置されることになった責任は自民にあることを認識してもらいたい。

■    ■

 地方議会では、議員の政務活動費について使途や領収書の公開が進んでいる。領収書をインターネットで公開している議会も少なくない。

 政治資金に向けられる市民の厳しい視線に、地方議会は改革を進め、国会はこれまで背を向けてきた。

 維新は各議員の文通費の使途報告書を領収書と合わせて公開している。政党支部などへの寄付の項目もあり、十分と言えないが前向きな対応だ。

 こうした改革の取り組みを野党で競い合いつつ、与党に法改正を強く働き掛けてもらいたい。

 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2021年12月21日  07:03:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【大弦小弦】:ペットを飼う覚悟

2021-12-21 07:03:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【大弦小弦】:ペットを飼う覚悟

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【大弦小弦】:ペットを飼う覚悟 

 毛だらけの小さな体に顔を埋めて耳を当てる。ゴロゴロゴロ、と温かい体の奥で響く音を確認して安心する。家に帰った後、飼っている猫との大切なコミュニケーション

 ▼ペットフード協会によると、国内の犬猫の新規飼育数は2020年に伸び率、頭数とも最多となった。

 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【大弦小弦】  2021年12月21日  07:06:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【大弦小弦】:ダークパターン

2021-12-21 07:02:50 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【大弦小弦】:ダークパターン

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【大弦小弦】:ダークパターン

 スマートフォンの画面に泥の斑点が付いている。ぬぐおうとしてもぬぐえないのは、だまし絵の画像だから。指が周囲の広告をタップし、リンク先に連れていかれる

 ▼こんな「ダークパターン」が横行している。通販サイトが消費者を操るために設計した画面デザインなどを指す。明白な詐欺ではないが、詐欺的。

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 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【大弦小弦】  2021年12月20日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:[米軍基地でクラスター]水際対策の穴をふさげ/12.19

2021-12-21 07:02:45 | 【日米安保・地位協定・在日米軍・在沖米軍・オスプレー・普天間移設、米兵の犯罪】

【社説】:[米軍基地でクラスター]水際対策の穴をふさげ/12.19

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:[米軍基地でクラスター]水際対策の穴をふさげ/12.19 

 米海兵隊基地キャンプ・ハンセンで、新型コロナウイルスの大規模なクラスター(感染者集団)が発生し、18日までに158人の感染が報告された。

 国内の感染状況が落ち着いている中で驚く規模のクラスターだ。

 同じキャンプ・ハンセンでは関係者から、新たな変異株「オミクロン株」の感染が相次いで確認されている。

 17日には日本人の男性従業員、18日には軍属の米国人女性と日本人の夫の感染確認が発表され、オミクロン株感染は計3人になった。

 この基地でいったい何が起きているのか。

 海兵隊員のクラスターと男性従業員らの感染との疫学的な関連は分かっていない。

 ただ、男性従業員に海外渡航歴はなく、感染した海兵隊員たちは米本国から今月初旬に到着したばかりだ。県が指摘するように「基地内で感染した可能性が高い」と言えよう。

 米軍は感染経路の解明を急ぎ、速やかに公表すべきだ。クラスターの海兵隊員らが感染しているのがオミクロン株かどうかも早急に調べてもらいたい。

 県の要請に対し米軍がゲノム解析に消極的なのは納得できない。県の協力申し出に個人情報保護を理由に断っているが、個人を特定せずに調査する方法はあるはずだ。

 オミクロン株は強い感染力や再感染の可能性の高さが国内外で報告されている。米軍は解析を実施し、県と情報を共有すべきだ。

■    ■

 在沖米海兵隊は「隊員は行動制限下に置かれており、基地外の地域住民との接触は一切ない」と安全性を強調する。

 今回集団感染が起きたのは米軍嘉手納基地に到着した部隊で、米軍車両などでハンセンに移動したとみられる。

 14日間の隔離措置が取られるといっても、どのような状況に置かれているのか実際の運用については分からないことが多い。

 ワクチンを2回接種済みであれば、入国直後から基地内を自由に移動できたとの情報もある。

 米軍関係者の入国を巡っては先月、成田空港の検疫所で陽性が確認された在沖米軍所属の男性が隔離されることなく沖縄行きの民間機に乗り、県内の米軍基地に戻っていたことが明らかになった。

 こうした問題の根本には米軍基地に直接入った場合、日米地位協定によって日本側の検疫が行えないことがある。

■    ■

 政府はオミクロン株の世界的な急拡大を受け水際対策を強化している。岸田文雄首相も「未知のリスクに対して、慎重の上にも慎重に対応する」考えを国会で示した。

 一方で松野博一官房長官は今回のクラスター発生に対し「感染拡大を防止しつつ、在日米軍の即応性を維持することは極めて重要な課題」だと指摘した。

 基地内で感染が広がればフェンスを隔てて生活する県民の感染リスクも高まる、という認識に欠けた発言だ。日本政府も事態の改善に積極的に動くべきだ。

 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2021年12月19日  10:19:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【大弦小弦】:街角の店頭にしめ飾りを見つけ…

2021-12-21 07:02:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【大弦小弦】:街角の店頭にしめ飾りを見つけ…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【大弦小弦】:街角の店頭にしめ飾りを見つけ…

 街角の店頭にしめ飾りを見つけ、師走も半ばを過ぎていることに気付く。暮れも押し迫ってからの縁起物だと思っていたら、暦では「正月事始め」の13日から飾れるという

 ▼金武町の嘉芸小学校では児童がしめ縄作りに挑戦した。

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 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【大弦小弦】  2021年12月19日  09:48:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:[ヤングケアラー14%] 深刻な実態直視せねば/12.18

2021-12-21 07:02:35 | 【子供の社会的養育・離婚後の共同親権・児童福祉法・養護施設、里親・ヤングケアラー

【社説】:[ヤングケアラー14%] 深刻な実態直視せねば/12.18

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:[ヤングケアラー14%] 深刻な実態直視せねば/12.18 

 大人に代わって日常的に家事や家族の世話を担う子ども「ヤングケアラー」の足元の一端が明らかになった。

 糸満市が県内で初めて児童生徒を対象に行った実態調査で、「家族を世話している」と答えた小中学生の割合が、7人に1人に当たる14・3%に上った。

 国が4月に公表した調査では中学生が5・7%、高校生が4・1%だった。市の調査は全国の2倍を超える高い割合で、深刻な状況である。

 ヤングケアラーの問題点は、家のことに時間を取られ、子どもが子どもらしい生活を送れないことだ。勉強の時間が十分取れず学業や進学に影響したり、遊びの時間が取れず同世代の中で孤立したりすることがある。重い責任を担い、ストレスを抱えてしまう場合も少なくない。

 苦しんでいる子どもがいても、家庭内の問題として隠れ、外からは見えにくい。実態を知る手がかりとして、今回の調査の意義は大きい。

 重要なのは調査をこれからどう支援につなげるかだ。教育、福祉分野が連携するなど、行政が横断的に支援体制を構築する必要がある。

 調査では、家族の世話をする児童生徒のうち、悩みを相談したことが「ない」と答えた子が84・1%と大多数を占めた。

 「親を悪者にしたくない」「同情されたくない」「家族だから当たり前」などさまざまな理由で、困っていても声を上げられないのかもしれない。誰に訴えていいのか分からないことも考えられる。

 待つのではなく、SOSを出せない子どもに積極的に手を伸ばす、アウトリーチ型の支援が求められる。

■    ■

 ヤングケアラーの問題は、「子どもの貧困」と切り離せない。

 県の子どもの貧困率は25%で、全国13・5%の約2倍。他府県より深刻な状況であることが共通する。

 例えば、経済的に困窮していれば、自己負担を伴う介護などのサービスを使えないだろう。

 県の母子世帯の出現率は全国平均の約2倍。ひとり親の場合、仕事する親の代わりに、家事やきょうだいの世話をする頻度は必然的に高くなるだろう。

 子どもの貧困問題は、国や県の調査で割合が明らかになることによって、深刻さが社会で共有され、官民の支援が広がっていった。

 ヤングケアラーも同様に、認識を共有することが課題解決の第一歩となる。

■    ■

 ヤングケラーという言葉自体、まだ浸透しているとはいえない。

 市は今回、意味を理解した上で回答してもらおうと、ケアラーの具体例をイラストで示した資料を学校に送付するなど、周知にも努めた。

 「私はヤングケアラーなんだ」と分かれば、支援につながりやすい。

 県は11月から教師向けの実態調査を始め、来年度は児童生徒を対象にした調査を行う。苦しんでいる幼い介護者たちを一人も取り残さないよう、丁寧な調査を行ってほしい。

 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2021年12月18日  08:20:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【大弦小弦】:琉球の歴史と食を味わう空間

2021-12-21 07:02:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【大弦小弦】:琉球の歴史と食を味わう空間

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【大弦小弦】:琉球の歴史と食を味わう空間

 フクギに囲まれた敷地の門から入る。両脇の琉球石灰岩を積んだ壁や石畳は左右非対称。突き当たりの塀は横約9メートルの魔よけのヒンプンだ。その脇から足を踏み入れると長い時を刻んだ赤瓦屋根の木造家屋が広がる。その趣に見入った

 ▼北中城村にある国指定重要文化財、中村家住宅。

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 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【大弦小弦】  2021年12月18日  08:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:[沖振法5年案]議論なく唐突感否めず/12.17

2021-12-21 07:02:25 | 【終戦・敗戦・第二次世界大戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・原水爆禁止

【社説】:[沖振法5年案]議論なく唐突感否めず/12.17

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:[沖振法5年案]議論なく唐突感否めず/12.17 

 沖縄振興特別措置法を巡って、自民党沖縄振興調査会(沖振調)から適用期限を「5年」とする案が突如として挙がった。

 沖振法は復帰後、10年単位で延長を4回重ねてきた。本年度で期限が切れる直前の今になって、なぜ5年に短縮するのか。唐突感は否めない。

 沖振調は、来年度からの新たな沖縄振興計画や根拠法となる沖振法など、振興の在り方を検討してきた。だが、これまでに10年の適用期限を半分とするテーマで議論はなかった。

 期限を短縮することで「時代の変化に応じた対応が可能になる」との声もある。社会の情勢に応じて法律の中身を見直すのは当然のことだが、5年期限となれば制度の在り方そのものが変わっていく可能性がある。

 気になるのは、来年に控える知事選や参院選だ。新基地建設問題で対立する玉城デニー県政への揺さぶりにも映るからだ。政府がこのところ公然と発する基地と振興の「リンク論」も透けて見える。

 地方自治体の将来を描く長期の総合計画を下支えする法律の制定について、政治的思惑が絡むことがあってはならない。

 突如として出た5年案は、県との調整もなく、それが独り歩きするのは好ましくない。

 自民党の県関係国会議員はこの5年案をどう考えているのか。風通しのいい開かれた場で沖縄振興を議論することが必要である。

■    ■

 県は2010年に沖縄の将来像を示す沖縄21世紀ビジョンを策定した。これは自治体が持つ総合計画であり、行政運営の最高位計画に位置付けられる。

 おおむね30年を想定し、将来像を「安心安全の島」「希望と活力あふれる島」「多様な能力を発揮できる島」などと描く。来年度からスタートする新振計はこのビジョンの総仕上げの期間にも当たる。

 計画の根拠となる沖振法は、いわば県民の将来を支える根幹とも言える。期限が変われば、ビジョンへの影響も出てくるだろう。

 復帰後、広大な米軍基地を抱える沖縄の社会的事情や、27年にわたる米軍施政権下にあった歴史的事情、地理的な特殊性などを鑑みて振興策が実施されてきた。だが、基地のない沖縄には程遠く、自立型経済の確立もなお道半ばだ。国の責任で取り組むべき課題は少なくない。

■    ■

 来年は復帰から半世紀という大きな節目を迎える。

 新たな振計がスタートするが、前半の数年は大打撃を受けたコロナ禍からの回復期間となるだろう。コロナで観光業が大きく落ち込むなど主要産業の脆弱(ぜいじゃく)性も改めて浮き彫りになった。足腰の強い経済基盤をつくるという課題は残る。

 社会情勢が変化する中、計画途中であっても立ち止まって見直し、検証することももちろん必要だ。

 沖振法の10年延長要望は、沖縄では与野党の枠を超えた総意である。沖振調には、沖縄の実情を踏まえ県民の幅広い声を受け止めてほしい。

 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2021年12月17日  07:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【大弦小弦】:首里城の扁額

2021-12-21 07:02:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【大弦小弦】:首里城の扁額

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【大弦小弦】:首里城の扁額

 見慣れた赤色から鮮やかな黄色へ。復元のイメージ写真を見て、印象の違いに驚いた。火災で焼失し、新たに制作される首里城正殿の扁額(へんがく)の仕様が大きく変わる可能性がある

 ▼1992年の復元では大きさや色が分かる史料がなかったため、他の琉球扁額などを参考にして作られた。

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 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【大弦小弦】  2021年12月17日  07:14:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:[辺野古「抗告」沖縄県敗訴] 地方自治軽視の判決だ/12.16

2021-12-21 07:02:16 | 【日米安保・地位協定・在日米軍・在沖米軍・オスプレー・普天間移設、米兵の犯罪】

【社説】:[辺野古「抗告」沖縄県敗訴] 地方自治軽視の判決だ/12.16

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:[辺野古「抗告」沖縄県敗訴] 地方自治軽視の判決だ/12.16

 名護市辺野古の新基地建設を巡る「抗告訴訟」で、県が二審でも敗訴した。埋め立て承認の撤回を取り消した国土交通相の裁決は、違法だとする県の主張を門前払いした一審を追認した。

 判決が主に論じたのは、県に訴訟を起こす適格性があるかどうかだ。「認められない」と結論付けた。

 訴えそのものが成り立たないという判断で実質的な審理がないため、裁決の適法性や県の承認撤回の正当性など、肝心の争点は論じられず、はぐらかされた。

 地裁に差し戻し、見解が分かれる点を審理し直すべきではなかったのか。入り口論で退けるだけでは、仮に裁決が違法であっても県が訴えるすべがない。司法が役割を放棄したと言わざるを得ない。

 判決は「自治権の侵害」とする県の主張を「憲法92条の地方自治の本旨はかなり抽象的」「自治権という広範な概念で、私人が有する裁判を受ける権利と同等の保護を予定していると解することは困難」と退けた。自治権を「抽象的」「広範な概念」とし、救済を求めた県を突き放した。

 裁決は沖縄防衛局が私人として、同じ国の機関に取り消しを請求した結果だ。こうしたケースで地方が救済を求めてくることを法律は十分に想定していない。

 全国知事会は、地方自治体の処分に国が異を唱える「裁定的関与」の見直しを求めている。国と地方を対等・協力とする地方自治法の趣旨に、司法が背を向けるのか。

■    ■

 県は裁判の中で裁決の取り消しを求める理由に、埋め立て予定の海域に軟弱地盤や活断層があることを挙げた。このため承認撤回には正当な理由があり、それを取り消した裁決は違法で、公正・中立性も欠くと主張していた。

 控訴審では、一審判決が2002年「宝塚パチンコ訴訟」の最高裁判決を基に、国や地方自治体が行政権の主体として、国民に行政上の義務の履行を求める訴訟は不適法とされたことに反論。審判の対象になると訴えていた。

 軟弱地盤は今すぐ改良工事に着手しても新基地の運用まで最短で12年かかり、約9300億円の巨費が見込まれる。普天間飛行場の危険性を早期に除去する最善策か、極めて疑わしい。

 裁判では裁決だけでなく、軟弱地盤が重大な支障となる基地建設の妥当性も評価していない。県は敗訴したものの、主張の核心部分が否定されたわけではない。

■    ■

 防衛省は21年度補正予算案に埋め立て経費801億円を計上しており、軟弱地盤が確認されていない辺野古側で作業を加速する考えだ。

 裁決の適法性が審理されぬまま進む工事に、玉城デニー知事は「埋め立て工事の問題を県民、国民に見えないようにすることで既成事実化を図ろうとしている」と批判した。

 知事は8月の意見陳述で「憲法が保障する地方自治の理念、尊厳に対する重大な危機だ」と指摘した。上告も検討しており、どの地方でも起こり得る全国の問題と訴え、世論を喚起する必要がある。

 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2021年12月16日  07:40:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

 

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【大弦小弦】:薩摩侵攻と辺野古

2021-12-21 07:02:12 | 【日米安保・地位協定・在日米軍・在沖米軍・オスプレー・普天間移設、米兵の犯罪】

【大弦小弦】:薩摩侵攻と辺野古

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【大弦小弦】:薩摩侵攻と辺野古 

 桜島の絶景が広がる場所に、日本初の近代的工場群で世界文化遺産に登録されている「旧集成館」がある。幕末、薩摩藩の島津斉彬藩主が外国の脅威に対抗するため、武器などを造る溶鉱炉や反射炉を建造して軍備を強化した。

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 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【大弦小弦】  2021年12月16日  07:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【大弦小弦】:在日米軍の動向を監視し…

2021-12-21 07:02:08 | 【日米安保・地位協定・在日米軍・在沖米軍・オスプレー・普天間移設、米兵の犯罪】

【大弦小弦】:在日米軍の動向を監視し…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【大弦小弦】:在日米軍の動向を監視し…

 在日米軍の動向を監視し、発信する市民団体「リムピース」で編集長を務めてきた頼和太郎(らいわたろう)さんが亡くなった。73歳。神奈川県三浦市の三崎港で、乗っていたシーカヤックが転覆する事故だった

 ▼1996年に米軍所在地の市議を中心に設立した。「リム(rim)」は車輪などのふちを意味する。全国に散らばった情報を集め、平和につなげる「リムピース」と名付けた

 ▼新聞社に勤めていた頼さんも参加した。黒子に徹するはずが、圧倒的な知識で車軸のような役割を担った。知る権利は軍隊にも及ぶと追跡し、知り得た情報は「皆のもの」と公開した。沖縄では普天間飛行場に配備されたオスプレイの危険性を伝える姿が印象深い

 ▼2016年12月の名護市でのオスプレイ墜落では、...

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 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【大弦小弦】  2021年12月15日  06:44:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:[沖縄も超高齢社会]人口減見据えた政策を/12.14

2021-12-21 07:02:05 | 【超高齢化・過疎・孤立・認知症・人口減少・消滅可能性自治体・2040年問題】

【社説】:[沖縄も超高齢社会]人口減見据えた政策を/12.14

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:[沖縄も超高齢社会]人口減見据えた政策を/12.14 

 2020年国勢調査で、県人口に占める65歳以上の割合(高齢化率)が22・6%となった。「超高齢社会」の水準となる21%を国勢調査でも初めて超えた。

 高齢者が安心して暮らせる社会へ対応は急務だ。

 国勢調査によると県の人口は146万7480人。前回15年に比べて2・4%増加した。

 人口増は地域の活力につながる。高齢化率も全国の28・6%に比べればまだ低い。15歳未満の人口の割合は16・6%で全国最高だった。これらに目を向ければ沖縄は明るい材料が多いと言える。

 だが、国勢調査の年齢人口構成比の推移を見ると、人口構造が変化している状況が見て取れる。

 15歳未満の割合は00年の20・2%から徐々に低下しており、65歳以上は13・9%から上昇が続く。沖縄でも少子高齢化が確実に進んでいる。

 さらに国立社会保障・人口問題研究所の3年前の推計では、県人口は30年前後にピークを迎え、その後は減少に転じるとの見通しだ。

 加速する高齢化と近い将来の人口減少。重い課題に私たちは向き合わなくてはならない。

 県内では宅地化や再開発が進んだ自治体で人口が大きく伸びた一方で本島北部や小規模離島は過疎化に歯止めがかからない実態もある。二極化が顕著になっている。

 離島などで過疎化と高齢化が加速化すれば地域社会が成り立たなくなる。県や国、市町村が連携し、住民生活を圧迫する物流・移動コスト軽減や定住促進に取り組むべきだ。

■    ■

 高齢化と人口減は来年度以降の新たな沖縄振興計画でも大きなテーマとして捉える必要がある。

 県が5月に決定した振計の素案でも基本的課題として人口の動向に触れているが、具体的な施策にどう落とし込むかが問われてくる。

 振計素案を受けた県振興審議会の議論の中では、高齢者の貧困が大きな政策課題として出てくる可能性が識者から指摘された。

 県内では子どもの貧困が深刻な社会問題となっているが高齢者も困窮している人が少なくない。公的年金制度の導入が遅れたために無年金者や低年金者が多いことが影響している。

 定年後も働き続ける人がいる一方、健康上の理由などで就労が困難な人がいる。コロナ禍で職を失った人もいる。

 子ども世代も自分たちが生活するのに精いっぱいで、親を支えたくても支え切れない、というケースが見られるのが実情だ。

■    ■

 高齢者の独り暮らしも増えている。高齢者だけの世帯も含めて社会から孤立しないように目を向け続ける必要がある。

 振計素案には「誰一人取り残すことのない優しい社会の形成」を基本方向に「高齢者が生き生きと暮らせる地域づくり」などを掲げている。

 元気な高齢者には社会で力を発揮してもらい、厳しい状況にある人には適切な医療や介護、生活支援が届くような仕組みを充実させてもらいたい。

 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2021年12月14日  06:52:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【大弦小弦】:「金」に遠く及ばない10万円給付

2021-12-21 07:02:02 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【大弦小弦】:「金」に遠く及ばない10万円給付

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【大弦小弦】:「金」に遠く及ばない10万円給付

 少しでも明るい世の中へ、との思いの表れだろうか。日本漢字能力検定協会が発表する年末恒例の「今年の漢字」は「金」。1995年の開始以降、5年ぶり4度目と最多となった▼一般公募で選ばれ、世相を表すとされるが、国会ではこの「金」を巡って迷走が続いている。...

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 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【大弦小弦】  2021年12月14日  06:54:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:文通費の法改正見送り 使途の公開、欠かせない/12.21

2021-12-21 06:44:20 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【社説】:文通費の法改正見送り 使途の公開、欠かせない/12.21

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:文通費の法改正見送り 使途の公開、欠かせない/12.21 

 国会議員に毎月100万円が支給される文書通信交通滞在費(文通費)の法改正が、きょう会期末を迎える臨時国会では見送られることになった。

 日割り支給への見直しで一致していたにもかかわらず、野党が求める使途公開の義務付けに与党が難色を示したためだ。

 民間企業などでは、交通費や通信費などについて領収書を添付して精算するのは当たり前のことだ。なぜ税金から支給される経費に領収書を付ける程度の法改正がすぐに実現できないのか、理解に苦しむ。

 文通費は、国会議員の毎月の歳費とは別に、郵便や通信などに充てる名目で支給される。使途の基準や範囲が曖昧で、報告や残金の返済義務もない。国会議員が事実上自由に使える「第2の給与」となっている。

 10月31日投開票の衆院選で初当選した新人議員らにも10月分が満額支給されたことに対し、日本維新の会の新人が活動実態がないのにおかしいと問題提起したのをきっかけに、見直しを求める声が高まった。それを受けて、与野党は今国会で法改正する方針で合意していた。

 ところが、野党側が「日割り支給」「使途の公開」「未使用分の国庫返納」を求めると、自民党は今国会では日割り支給だけの法改正を先行させるべきだと主張した。このため野党側が独自に法案を相次ぎ提出した格好だが、合意点を見いだせないまま会期末となった。

 使途の公開や国庫返納まで踏み込んだ内容を詰めるには審議時間が足りないという自民党の言い分は納得しがたい。「制度が厳しすぎると、金持ちしか政治ができなくなる」といった声も漏れる。日割り支給への見直しだけで、お茶を濁そうとしているとしか見えない。

 国会議員の活動に一定の経費がかかることは理解できる。税金でそれらを賄うのなら、使途について透明性を確保するのが最低限の筋だ。それを拒むようでは、別の目的に転用していると疑われても仕方あるまい。

 インターネットの普及などで多様な通信手段が整い、JRの無料パスや航空機のクーポン券も国会議員には支給されている。文通費に含まれる「滞在費」が都選出の議員に必要なのかどうか、疑問点も多い。

 文通費はこれまでも問題視されてきた。衆院議長が設けた有識者の調査会が2001年に、領収書を付けた使途報告書の提出を義務付けるよう答申したが、国会は放置し続けた。既得権益にしがみついてきたと言わざるを得ない。

 本来の趣旨に照らせば、定額の一括支給をやめて上限を定めた上で実費請求とし、領収書添付とともに使途の報告を義務付ける法改正を検討すべきではないか。使途基準も厳正に定め、文通費自体の縮小・廃止の議論も進める必要がある。

 共同通信社による今月の世論調査でも、8割を超える人が使い道の公開などの義務付けまで求めている。文通費の原資は国民の税である。納税者の感覚から懸け離れている現行制度を存続させることは許されない。

 岸田文雄首相は自民党総裁選で「政治資金の透明化」を公約に掲げていた。リーダーシップを発揮し、抜本改革をけん引すべきだ。甘い対応を続けていれば、政治不信を招く。

 元稿:中國新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2021年12月21日  06:44:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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