【政界地獄耳・08.23】:立民岡田人事「何もしない」の意味?
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・08.23】:立民岡田人事「何もしない」の意味?
★人事をなめてはいけない。首相・岸田文雄は脱統一教会を掲げることが急務としたのだろう。改造前日の9日には「自ら(関係を)点検し、厳正に見直すことが新閣僚、党役員においても前提となる」と関係払しょくが最低条件かのような発言をして党人事と内閣改造を断行したものの、外したはずの旧統一教会と関係ある閣僚に代わって、副大臣、政務官まで広げると岸田改造内閣は30人近くが関係する内閣となった。これでは脱統一教会とは言えず、人事は失敗、内閣支持率は急落し納得いく説明を求める国民の声は高まるばかりだ。
★まして、経済安保相・高市早苗のように事前に教会との接点を官邸に報告しているにもかかわらず入閣が決まるなど、9日の強気な岸田発言とは裏腹な状況は、旧統一教会との関係がない議員を探す方が大変ということに他ならない。それでも「断ち切る」と首相も関係議員も言えないのなら、表にできないことがまだ隠されているのではないかと勘繰りたくなる。
★それを横目で見ながら手ぐすね引くのが立憲民主党だ。参院選挙の総括は言い訳ばかりの代物だったが党は了承。与党追及の体制づくりを行うというが、こちらもどうも様子がおかしい。10日、外相や副総理を歴任した岡田克也が過去に世界日報の取材を3回受けていたと報じられた。あのバレンタインのチョコすらすべて返送する「ミスター割り勘」が世界日報と旧統一教会の関係を知らなかったという。これが自民党議員だったらどれほど大騒ぎになるかと思うが、もっと驚くのは同党代表・泉健太は岡田を次期幹事長に据えようとしているという。泉は口では自民党に厳しいことを言うが、結局岡田起用は本気で旧統一教会問題を攻め込まないという意味ではないか。この時期の人事でわざわざ岡田を指名するのは「何もしない」という提案型野党の強いメッセージが込められているのではないか。しかし岡田も断れよ。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2022年08月24日 07:26:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。