【自民党】:石原伸晃氏は“明るい老後”狙い? 2年後の参院選へ出馬意欲表明も待つのはイバラ道
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民党】:石原伸晃氏は“明るい老後”狙い? 2年後の参院選へ出馬意欲表明も待つのはイバラ道
そんなに議員バッジが欲しいのか。自民党の石原伸晃元幹事長(66)が26日、自身が務める衆院東京8区支部長について、ツイッターで〈後進に譲る〉と投稿。次期衆院選に出馬しない意向を示した。27日、記者会見で正式表明した。
「第2の政治人生を、2年後の参議院選挙に焦点を絞ってですね、できれば東京の地方区で再挑戦させていただきたい」
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前回2021年衆院選は惨敗だったが(石原伸晃氏)/(C)日刊ゲンダイ
会見でこう語った伸晃氏は、当選10回のベテランながら、2021年の衆院選では東京8区で立憲民主党の新人に惨敗。比例復活もできなかった。その後、岸田首相に内閣官房参与に任命されたが「身内優遇」批判が噴出。わずか1週間で辞任に追い込まれたのだった。
不出馬表明で当然、政界を引退するかと思いきや、本人は2年後の参院選への出馬を模索しているという。ちっとも後進に譲る気なし。
なぜ、いま参院への鞍替え話が出てきたのか。
「伸晃氏は次期衆院選も当選絶望とみられていた。参院に鞍替えし、定数6の東京選挙区から出馬すれば当選可能と踏んだのでしょう。19年の参院選でトップ当選した丸川珠代元五輪相は改選前に衆院東京7区への鞍替えを決めた。彼女の後釜として出馬する腹積もりだ。解散がなく任期6年が確定する参院議員なら“老後も安泰”という思いもあるのだろう」(自民党関係者)
■自民都連は総スカン
伸晃氏は昨年の参院東京選挙区でも、自民候補として名前が浮上。当時、政界引退を表明していた中川雅治元参院議員の後任として「石原家と親しい森元首相が推した」(自民党関係者)。しかし、自民党都連は難色を示し、自民のもう1人の現職が男性だったのを口実に「2人目は女性でないとNG」と断りを入れたという。
伸晃氏は参院東京選挙区に“再挑戦”するわけだが、待っているのは“イバラの道”だ。次回の東京は自民2、公明1、立憲2、維新1~2、共産1の7~8候補が定数6を争う構図が予想される。過去を振り返ると、公、共は盤石。自、立もそれぞれ1人は当選確実だ。残る2議席を自、立、維の計3~4人が争う可能性が高い。
「次回改選の自民議員は武見敬三さんだから、伸晃さんが丸川さんの後釜で出馬すると、自民候補は2人とも男性になってしまう。選挙時に73歳になる武見さんには引退してもらい、若い女性候補への差し替えもあり得る。すると、女性候補に票が集中し、伸晃さんは当落線上をさまよいかねない。何しろ、伸晃さんを応援する雰囲気が地元の杉並区や都連内で感じられない。衆院選の敗北も情けなかったが、決定的だったのは自民現職が7人も落選した4月の杉並区議選の惨敗です。その責任者であり、“戦犯”の伸晃さんの選挙に熱心な人がどれだけいるのか。落選だってあり得ますよ」(自民都連関係者)
もう隠居してはどうか。
元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】 2023年06月28日 06:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。