【政界地獄耳・02.15】:「合意がかすむあらゆる対策を講じるだろう」野党は自民党からあしらわれた?
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・02.15】:「合意がかすむあらゆる対策を講じるだろう」野党は自民党からあしらわれた?
★「自民党と維新が水面下で接触した」とされるが高校教育の無償化を巡り、自公両党と日本維新の会の協議が難航しているのも事実。国民民主党の人気を後押しする「103万円の壁」の引き上げに向けた協議は依然進んでいるとはいえない。自民党内では「野党の要求で一番ハードルが高い」との声もある。立憲民主党は14日に25年度予算案の修正案を自公両党に提示。給食費無償化、教育費も独自案を出した。新型コロナのワクチンの生産体制整備のための基金から200億円を取り崩し「高額療養費制度」の患者負担上限額の引き上げ凍結に充てる。
★自民党から見ればこれが一番現実的だ。これで予算案が通るのならありがたい。それでも各野党は要求が通れば参院選挙にアピールできる。お互い足元を見たいやらしい戦術だ。「それで国民が喜ぶのならいいではないか」(野党幹部)となるのだが、政界関係者が言う。「いずれも国民全体の利益とは程遠い。先の衆院選挙で国民政党として評価されてきた自民、公明、共産といった老舗政党が軒並み議席を減らした。あれは政治とカネの影響というが、それでは共産衰退の説明がつかない。高齢者に寄り添い、若い世代を後回しにしてきた政党に対して、SNSの訴えに反応したのは自分たちを見てくれる、心配してくれる政党。国民民主、れいわ新選組が伸ばしたのは若い人たちの窮状に応えようとした党だ」。維新、国民、立憲が自民党とそれぞれ協議するのは教育費、給食費、主婦のパートの税制改正。いずれも働く世代への救済策だ。
★ただ、それが全体に響くかといえばそれぞれ該当する国民の数は少ない。野党関係者が言う。「予算成立に野党各党を引き付け、自民党はのらりくらり。多少譲歩しても大勢に影響のない程度でも野党が満足すれば予算は通る。その後、自民党は手のひらを返すように参院選に向け野党が交渉で勝ち取った合意がかすむほどのありとあらゆる財政的なものを含めた対策を講じるだろう。予算の攻防がヤマ場だが、野党はあしらわれたのではないか」。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2025年02月15日 08:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます