路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【金口木舌・11.27】:耳をすませ、目をみはれ

2024-11-27 04:00:10 | 【学術・哲学・文化・文芸・芸術・芸能・小説・文化の担い手である著作権】

【金口木舌・11.27】:耳をすませ、目をみはれ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・11.27】:耳をすませ、目をみはれ 

 「心やさし 科学の子」ってどんな子なのだろう。白黒テレビで「鉄腕アトム」を見た世代は主題歌を忘れない。「科学の子」を追いかけながら平凡な大人になって作詞者の谷川俊太郎さんを知った

 ▼歌詞の中で「耳をすませ」「目をみはれ」、そして「ゆだんをするな」とアトムに忠告する。詩人が紡いだ言葉は軽快なメロディーに載って耳に届いた

 ▼ベトナム戦争の頃、「死んだ男の残したものは」を書いた。武満徹さんが曲を付け、高石ともやさんらが歌った。死んだ兵士の残したのは壊れた銃であり、ゆがんだ地球だと厳しく断じ、反戦運動と共鳴した

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 ▼後年、続編とも言える「おしっこ」を書いた。曲を付け、歌ったのは小室等さん。戦争を仕掛ける大統領やテロリスト、兵士、武器商人は等しくおしっこをする。皮肉を込め、戦場で傷付け合う無意味さを説く

 ▼小室さんが曲を付け、2人の代表作となった「生きる」の一節「かくされた悪を注意深くこばむこと」にはっとする。私たちの耳と目は悪を拒んでいるだろうか。訃報が届いた詩人の言葉はアトムへの忠言とも重なって、平凡な大人の心に突き刺さる。

 元稿:琉球新報社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】  2024年11月27日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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