路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説①・12.03】:避難所の質向上 「TKB48」を広げたい

2024-12-03 07:55:50 | 【災害・地震・津波・台風・竜巻・噴火・落雷・豪雪・大雪・暴風・土石流・気象状況】

【社説①・12.03】::避難所の質向上 「TKB48」を広げたい

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①・12.03】:避難所の質向上 「TKB48」を広げたい 

 災害時における避難所のトイレや食事など、被災者の生活環境の抜本的な改善に取り組むと、政府が11月下旬に閣議決定した総合経済対策に盛り込んだ。元日の能登半島地震でも、断水でトイレを使用できず、体調を崩した人が少なからずいたという。日本の避難所は災害大国にもかかわらず、欧米に比べて劣悪だと指摘される。官民挙げて質の向上に努めねば、その文明度が問われる問題だろう。
 
 求められるのは、個室の水洗トイレを積んだトイレトレーラーや温かい食事を提供するキッチンカーなどの配備を進め、段ボールベッドなどとともに被災地に迅速に届ける仕組みづくりだ。避難所・避難生活学会などは、こうしたトイレ(T)、キッチン(K)、ベッド(B)を「48時間以内」に届けることを「TKB48」と名付け、早期の実現を提唱している。
 
 阪神や東日本など過去の大災害では、トイレの我慢のほか、冷めた食事に雑魚寝が続いたりしたことによる体調の悪化、さらには災害関連死も報告されている。
 
 避難所の運営は市町村の責務だが、通常業務も抱え被災自治体の職員だけでは手が回らないのが実情。一方、被災者の健康維持にはなるべく日常に近い生活環境が求められる。トイレトレーラーなどの配備と派遣、被災地外からの職員応援に関しては、国が財政支援に加え、調整役も担うべきだ。
 
 NPOや自治体の協力を得て、トレーラーなどの所在地、数をデータベース化して、情報共有することが急務だ。全国段ボール工業組合連合会のように独自でTKB48に取り組む組織もある。
 
 一般社団法人「助けあいジャパン」は万が一の際、トイレトレーラーを融通し合う「災害派遣トイレネットワーク」を立ち上げ、既に20以上の自治体が加わる。愛知県刈谷市もその一つで、5年前にトイレトレーラーを1400万円で購入した。平時こそイベント開催時など活用は限定的だが、能登地震では現地に投入され、貢献した。こうした例が増えれば、救援でカバーできる範囲が広がる。まずは、できる自治体から導入を進めたい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月03日  07:55:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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