路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

《余録・01.01》:「武力はもはや国の品位を定める標準でなくなった…

2025-01-01 02:08:40 | 【第二次世界大戦・敗戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・国策犠牲・戦後補償

《余録・01.01》:「武力はもはや国の品位を定める標準でなくなった…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《余録・01.01》:「武力はもはや国の品位を定める標準でなくなった…

 「武力はもはや国の品位を定める標準でなくなった」「文化の進度を尺度として考えると世界列国の内ではるかに下にあるを免れない」。軍事より文化、民生の向上を求めるコラムが巻頭を飾ったのは100年前に創刊された大衆雑誌のキングだ

 正月の遊びは羽根つき・かるたと古い伝統のままだったが、女性の髪形は新しくなる一方。大正12年ごろマーセル・ウエーブの「耳かくし」がはやった=1923(大正12)年、「1億人の昭和史」から

 ▲英語の「マス」の訳でもある「大衆」が使われ始めた時期。「面白くて、ためになる」をうたい文句に創刊号(1925年1月1日付)は74万部も売れた。第一次大戦中、インキや紙の国内生産が増大し、出版の発展を後押しした(佐藤卓己著「『キング』の時代」)

我が国のラジオ放送は1925(大正14)年に始まった。ラジオ受信機の製造にいそがしい当時の工場

 ▲25年にはラジオ放送も始まり、ニュースや娯楽番組が人気に。普通選挙法の成立で大衆の政治参加も実現した。だが軍部の台頭で徐々に娯楽さえ規制される時代に入る。戦争へ突き進む中、キングは戦意高揚雑誌として名をはせた

 ▲「『一月ではない、十三月のような気がする』とうまいことをいった人がある」。作家の海野十三は45年元日の日記に書いた。大みそかにも米軍の空襲が相次ぎ、新年どころではなかった

 ▲「失われた20年」もあれば「激動の20年」もある。それだけの時間があれば、国家の命運や個人の運命が大きく様変わりしても不思議ではない

 ▲戦後80年の今年は昭和100年に当たる。メディアも産業も国際政治も「100年に1度」の大変革時代。トランプ次期米大統領の再登場で一層不確実性が増す。80年続いた戦後を新たな戦前にしてはならない。近代史を見つめ直し、これからの20年について考えたい。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【余録】  2025年01月01日  02:16:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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