私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

名取川河口、ヒドリガモの群れに混ぜてもらっているアメリカヒドリガモ

2021年5月26日(水)鮎川港~金華山沖GPS波浪計周辺海域

2021年06月14日 | 金華山沖・仙台湾

■2021年5月26日(水)6:20-8:30【天気】晴れ曇り【機材】EOSR5+RF100-500 EOSR+24-105mm
【場所】鮎川港~金華山沖GPS波浪計周辺海域
【種名】コアホウドリ1,クロアシアホウドリ12,オオミズナギドリ+++,ハイイロミズナギドリ+++,アカアシミズナギドリ12,ヒメウ,ウミウ,ウミネコ,オオセグロカモメ,オオトウゾクカモメ淡色型1,トビ,ハシブトガラス,ハシボソガラス(7科13種)
【メモ】自宅を2時に出て,石巻の製紙工場の夜景を撮影し,途中,万石浦で幻想的な月を撮影し,何とかコバルトラインの夜明けに間に合った。天気と雲が風景を左右するが,今回もあまりよい景色ではなかったが,周辺でサンコウチョウとホトトギスがずっと鳴いていて楽しめた。そこから,コバルトラインをしばらく走り,昨年すぐ前にいたサンコウチョウを撮り逃がしたパーキングまで行ったが,今回は鳴き声一つしなかったので,そのまま鮎川港に向かった。鮎川港には5時30分頃到着し,6時30分の出港までには時間があったので,漁港を見て回った。漁船が水揚げをしていて,魚の種類を訊くとマイワシだった。もしかすると今日は,ミズナギドリの大群に出会えるかもしれないと期待を膨らませた。6時20分にいつもお願いしているチャーター船に乗り,出港した。金華山が真横に見えるまで,6:41に金華山の灯台や大函崎・小函崎など左舷に見える海域に到達し,最初にクロアシアホウドリが出た。付近でやはり漁をしている漁船があり,少し遠目に近づいてもらうと,思った通り,クロアシアホウドリ6羽が漁船に付いていた(6:48)。そこからGPS波浪計を目指しながら進むと,最初にオオミズナギドリの大群,次にハイイロミズナギドリの大群が現れたが,やはりいつものパターンではなく,船にミズナギドリ類がやってこない。フェリーの前後には大群が餌を求めて飛んでいるが,とにかくどこを見ても,大群というところだった。クロアシアホウドリは,おそらく2,3羽がこちらの船に付いてきている感じで,いつでも見られた。今日は海流の潮目が多く,そこにマイワシなどの魚が餌を求めて集まってくるので,えびせんを撒かなくても,海鳥たちはお構いなしなのだった。そうこうするうちに,右舷上空にオオセグロカモメの第1回冬羽の白く褪色したような大きな鳥が船に向かってきたので,これはオオトウゾクカモメだと直感し(以前は同じパターンで暗色型),レンズを向けると,R5+100-500mmはほぼ全てにピントが合った。金華山沖の海鳥撮影のために機材を買ったので,7DmkⅡ+1000-400では100枚撮影したらピントが合っているのが10枚程度だったが,今回は30枚くらいは合焦した。何しろ,船は上下左右に揺れ,シャッターを押したときには波しか写らないのが当たり前で,しかも,海鳥はコアホウドリやアホウドリ以外はコントラストが弱いので,とにかくピントを合わせるのが難しい。いくら手ぶれ性能がいいと言っても,このフィールドでは難しい。手足をクッションにし,やっと写るというのが現状だ。しかも,今日は餌が豊富なので,海鳥がゆっくり飛んでくれないし,停船しても船の近くに着水してくれないという,海鳥調査を始めてから,今までなかったことだった。その代わり,ミズナギドリの数はちょっと数えるというレベルではなかったのは素晴らしかった。GPS波浪計に接近し,そこから北上して,アホウドリを探しながらスピードを落として帰途に就いたが,アホウドリは確認できなかった。アカアシミズナギドリは,例年1,2羽だが,今回は波浪計付近のハシボソミズナギドリの群れの中でけっこう複数で観察できたのはよかった。ここ数年,ウトウやハシボソミズナギドリの姿があまり見られなくなっており,ハシボソはどちらかというと出港してから一番最初に見られるのが普通だったのが,今回は観察できなかった。いることはいるのだろうが,個体数が少ないか,海域が違うのかもしれない。
今年もチャーター船をだしていただき,感謝申し上げる次第です。
【写真】


夜の製紙工場  万石浦あたりの月 コバルトライン展望台から夜明け


日の出     マイワシの水揚げ  クロアシアホウドリ


何とウミネコが鰯をゲット 漁船に計6羽のクロアシアホウドリ(1羽は右の方にいて写っていない)


クロアシアホウドリ 最初にオオミズナギドリの大群が現れる


クロアシアホウドリとオオミズナギドリ


大洗行きフェリーとオオミズナギドリの大群/クロアシアホウドリ


オオミズナギドリ。船が通ると海水がかき回されて魚が上がってくるののか?


やっとハイイロミズナギドリが見えてきたと思ったら右舷からオオセグロカモメの第1回冬羽を大きくしたような海鳥が飛んできた

 
これはもうオオトウゾクカモメ,しかも初めて見た淡色型/アカアシミズナギドリ


アカアシミズナギドリ,ハイイロミズナギドリ/クロアシアホウドリ


クロアシアホウドリ/コアホウドリ/クロアシアホウドリ2、アカアシミズナギドリ1(中央)、オオミズナギドリ、ハイイロミズナギドリの4種


GPS波浪計  オオミズナギドリ ハイイロミズナギドリ


ハイイロミズナギドリとオオミズナギドリ


ハイイロミズナギドリとアカアシミズナギドリ


金華山沖GPS波浪計 ハイイロミズナギドリの群れ 


ハイイロミズナギドリ     クロアシアホウドリ


クロアシアホウドリのペア。片方がディスプレイしていたが相手にされていなかった。

クロアシアホウドリ  大函崎,小函崎。桟橋から二の御殿もしくは山椒峠を上って下って,ここにまた歩いて行けるのはいつの日か?体力的にはもう無理。遊歩道がよほど整備されていないと。以前の記録は,「金華山・航路」の項をご覧ください。学生時代から行っていたが,本当に美しい風景が広がっていた。

この夜の皆既月食


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