丸ノ内八重洲ビルヂングに改めて久々に行ってみた。ちょこちょこ読ませて頂いているblog「秋葉OLの楽しみ探し」において、「哀愁ビルヂング【みつびし篇】」として取り上げられたのを見てからどうも気になっていたのだ。拙HP内のTokyo Lost Architectureでも紹介してはいるが、簡単な記述に留まり、外観のワンショットしか撮っていなかったのが気がかりだった。丸の内の一連の再開発によって取り壊される予定だとされる建物で、もう一度見るなら今のうちかと思い、再訪した次第。
八重洲ビルヂング
所在地:千代田区丸の内 2-6
建設年:1928(昭和3)
構造・階数:SRC・8F
Photo 2006.2.4
八重洲ビルヂングは、北東の角に可愛らしい塔屋が付いている8階建てのオフィスビル。東側と北側が道路に面しているため、全景は東北側から撮ることになるのだが、朝寝坊の私はいつも逆光になってしまう。分かっていながら今回もまた同じ失敗を繰り返してしまった。トホホ。
建物は暗褐色の石材が配された基壇部と、装飾がほとんどなくモダンなボディ部分、アーチ型の小窓と塔屋が載る上層部、というように3段階に分かれており、アールデコ系の様式を用いたオフィスになっている。
容積率制へ移行する前に建設された周辺の他のビルと共に、100尺規制を受けているため、軒高が揃っておりオフィス街らしい雰囲気が感じられる。やや殺風景なオフィスビル群の街並みの中で、八重洲ビルの塔屋は彩りを与えるアクセントになっている。
塔屋には小さなバルコニー状の張出がある。窓を開けてバルコニーに立ったりできるのだろうか? アーチ型窓の上部両側には×印のマーク。頂部には旗の掲揚塔のようなポールが付く。窓からは蛍光灯の明かりが漏れる。塔屋の下の部屋はどのようになっているのだろうか? 気になる~。
東側の正面玄関
基壇部はどっしりとした大きな石材で造られ重厚。一階には大型のアーチ窓が連なる。
玄関上部
アーチ型の格子天井と草柄のレリーフ。オフィスのためか装飾はあまり派手ではなく、どちらかといえば地味。
さて、訪れたのが土曜日だったので、街には買い物や見物の人がそれなりにいたが、ビルのほうはひっそり。だが正面玄関が開いていたので、意を決して恐る恐る扉を開け中へ。
というところで続きはまたこんど
Tokyo Lost Architecture #失われた建物 千代田区 #近代建築 #昭和戦前期 #オフィス