「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

              中国の公害 日本の公害

2013-02-04 07:08:27 | Weblog
中国の大気汚染が深刻化し、硫酸系の超微粒子物質「PM2.5」が西風に乗って日本にも飛来し始めている。北京では日本の基準の10倍以上、1立方メートル当たり500マイクロ.グラムも検出されたという。厚労省は“直ちに直接日本には影響ない”としているが本当に大丈夫なのだろうかー。まったく公害とは無縁と思っていた蔵王の樹氷からも通常の約10倍もの濃度の「PM2.5」が見つかったという報道もある。

日本の公害がピークあった1970年(昭和45年)が想い出される。光化学スモッグ被害第一号は、この年7月、東京の環状7号線沿いの私立の中学校の校庭で発生している。当時僕はこの学校から5キロほど離れた同じ道路沿いの今と同じ場所に住んでいたが、東京の空は連日どんよりと曇っていた。多分、この影響だろう。小学校5年生だった長男が小児ぜんそくにかかり専門の病院に通院治療した。

中国の公害は日本のあの当時の公害に比べてどうなのだろうか。youtubeの写真を見ると、天安門広場がスモッグで煙っていて毛沢東の写真もはっきり見えない。専門家の話だと中国の公害対策は日本に比べて遅れていて、公害たれ流しの工場が多いという。それに急速な車社会の到来で道路には排気ガスが充満している。もしかすると、1970年の日本の公害よりもひどいのかもしれない。

東京都の猪瀬知事は中国の大気汚染を心配して東京がとってきた公害対策の”ノウハウ”を提供してもよいと言っている。厚労省の言うように今は我々の健康には影響がないのかもしれないが、さらに進めばわからない。早急に”ノウハウ”を提供して貰いたいが、問題は中国人がせっかく法が整備されても、これを守るかどうかである。