「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

慰安婦問題アジア連帯会議と朝日新聞の報道

2014-06-02 05:56:01 | Weblog
インドネシア在住の日本人の友人から現地の英字新聞「Jakarta Post」に日本で開催される「日本軍慰安婦問題連帯会議」に元慰安婦が証言に出席するとの記事があったと教えてくれた。 
 (http://www.thejakartapost.com/news/2014/05/29/formerj-jugun.ianfu-testify-japan,html)。
概略をいうと、戦時中日本軍の軍政下であった中部ジャワのサラティガという小さな町で当時10歳だった少女が日本軍によって強制連行されて慰安婦にされたという話だ。正直いって僕は”またか”という感じで、何回も、こういった会議を繰り返す連中に怒りを覚えた。

サラティガは戦時中陸軍第16軍の軍政下にあった。高原のキリスト教系の大学ももある静かな町である。生前懇意にして頂いた宮元静雄16軍参謀が,1990年代,サラティガに近いジョグジャカルタを中心に慰安婦問題を調査をした日本のグループに対して、日本軍による強制連行は全くなかったと否定している(「インドネシアの慰安婦」川田文子)ように、100パーセントありえない話だ。

朝日新聞デジタルによると「日本軍慰安婦問題連帯会議」は2000年12月、東京で開催された「日本女性国際戦犯裁判」(模擬法廷)の後を受けてアジア各地で開催されており、今回は12回目である。今回は”安倍政権の暴走を許すな”というスローガンの下、韓国を中心に香港、台湾、インドネシア、フィリッピンなど慰安婦問題に取り組む民間団体関係者を中心に数百名が集まり、今回は初めてインドネシアのスラウェシ島からも元慰安婦が参加するとあった。

スラウェシの慰安婦問題は昨年11月の朝日新聞の”慰安婦問題は韓国だけではない”という報道で”明らかに”されたもので、慰安婦の証言が掲載されていた。朝日が取り上げた南スラウェシ地区は戦時中、海軍民政府の直轄軍政下にあった地で、まだ当時の関係者も元気でおられ、証言のような事実はこれまた100パーセントありえないことだった。さすがに朝日も”証言は完全に裏づけされていない”と腰が引けていた。朝日新聞は、本来なら自社が火をつけた問題である。そのスラウェシから慰安婦が来て証言するとなれば、デジタル報道だけではないと思うのだが。朝日の慰安婦報道に対する風当たりが強いので”自粛”したのかもしれない。