「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

異教徒は手をひいたほうがよいイラク戦争

2014-06-17 05:51:07 | Weblog
また”イラク戦争”である。「イラク.レバントのイスラム国家」(ISIL)を名乗るスンニ派の強硬グループが、スンニ派住民の多いモスールを占拠、首都バグダッドへ向け進撃中だという。湾岸戦争の後を受けて”イラク戦争”が最終的に終結し、米国軍が、この国から撤退したのは、僅か4年前の2011年である。それがまた、空母などの艦艇を近くのペルシャ湾に移動させ、情勢次第では介入の構えをみせている。

「イラク.レバントのイスラム国家}のLevantとは、東地中海地方の昔からの名称で、一般にはレバノン、シリア。ヨルダン地方を指す。もう半世紀以上も昔だが、取材で訪れたことがあるが、気候温暖で風光明媚な地域である。この集団はこの地域にイスラム国家を樹立しようというのが、運動の目的のようである。東京の「スカイ,ツリー」の近くに、この名をとったホテルがあるが、もちろん集団とは関係はない。

歳をとると忘れっぽくなるが、陸上自衛隊がイラクに派遣されたのは10年前の2004年である。この年5月には米国の駐留軍とシーア派過激派との間で大きな衝突が起きている。今回軍事行動を起こしたスンニ派ではなくて反対派である。スンニ、シーアといっても、僕ら異教徒には解からない。教組モマメッドの後継者についての教義上の解釈の違いである。この宗派対立のほかに、国内の部族対立もからんでいる。

米国も前回の介入に懲りて慎重な態度をとっているようだが、所詮、異教徒には異教徒の事は理解できない。中東地域の紛争は、現地に任せ、手を引いたほうがよい。植民時代の宗主国も困りはてている。いわんや、わが国はコミットしないほうがよい。