「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

のぞき見の海外旅行(10) 香港 植民地慕情

2020-10-06 06:18:09 | 2012・1・1

香港は公式には「中華人民共和国香港特別区」であり、一国ではないが、1997年に英国から返還される前しか訪れたことしかないので"一国”として数にいれた。中国大陸南東部の香港島と九龍半島先端部からなり面積は1103平方キロ(東京都の半分)だが人口は750万人もいる。

筆者は1962年、中東からの取材旅行の帰途と80年、団体旅行引率旅行の際の2回九龍地区のミラマ.ホテルに滞在,観光を楽しんだ。九龍と香港島とはまだ地下鉄で結ばれておらず、人々はフェリーで往き来していた。筆者も観光をかねて、リキシャ―(人力車)で波止場まで行き、あやうくスリにあうところであった。

戦後まもない昭和30年代初め日本では香港ブームがあった。海外渡航が自由に許可されていない時代だったが、香港を舞台にしたハリウッド映画、慕情とその主題歌がヒットし,若者の間で香港は人気の的であった。半袖でネクタイが締められる香港シャーツはこの時代の産物だ。中国の人にはお叱りをうけるが、植民地時代の香港の慕情を感じる。