「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

節分 「柊鰯」でコロナ追儺

2021-02-02 09:51:30 | 2012・1・1

暦の上で今年は2月2日が節分、コロナ禍で外出自粛中の老妻が昨夕、思いたったように駅前のスーパーへ行き,”福は内、鬼は外”の豆と「柊鰯」(ひいらぎ.いわし)の厄除けの飾りを買ってきた。「柊鰯」は平安時代の紀貫之の「土佐日記」にも出てくる古い節分行事の一つだそうだ。柊のトゲのある葉に鰯の頭を差し、そのトゲと悪臭で鬼を追い払おうというものだそうだ。関西では鰯ではなくて鰡(ぼら)を使う地もあるという。

2月2日の節分は明治29年以来124年ぶりだというが、毎年、歌舞伎の大看板役者や大相撲の横綱が参加して話題の成田山新勝寺の豆まき行事には有名人は出ず、豆を撒く年男はマスク姿、豆拾いもないという。おそらく開闢以来ではないだろうか。わが家では夕暮れともに、僕が老妻の手をかりて「柊鰯」の玄関口をはじめ四方から福は内、鬼は外と近所迷惑にならない声で豆をまいた。

鬼ならぬコロナウィルス禍、追儺できたかどうか。