「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

五輪開催気運に水を差す島根県知事の発言

2021-02-18 12:02:53 | 2012・1・1

東京五輪開催まで3か月余、それを盛り立てる聖火リレーまで45日と迫ったのに島根県の丸山達也知事が県内の聖火リレーを中止すると公表した。政府のコロナ対策からみて時期ではないということらしい。知事の座右の銘は臨機応変だそうだから、いざ、機に臨めば心変わりすると思うのだが。

東京五輪は7月23日から8月8日まで332競技、44会場で行われる。これはすでにIOC(国際オリンピック委員会)とお間で決定事項であり、あとはコロナの感染状況をみて会場を無観衆にするとか制限するとか決めることだと了解しているのだが。ところが、ネットの意見調査によると,五輪を中止すべきだというのが76.96%もいるのだ。丸山知事もその一人なのだろう。

しかし、五輪開催はすでに世界的に決定している。開催国としては、開会を前に開催気運を盛り上げるのは当然である。それなのに、残念ながら日本では組織委員長が辞任して後任選びでそれどころではない。五輪は国家を挙げての事業である。


47都道府県「住んだ町」「旅した町」 郡山(2)開拓の歴史

2021-02-18 06:59:09 | 2012・1・1

郡山は近年の町村合併で今や人口32万人、東北では仙台に次ぐ都会である。明治時代の初めには僅か7千人の宿場町,400年前の松尾芭蕉の時代には檜皮(日和田)葺き安宿しかなかった。明治初期の郡山について作家の宮本百合子は「貧しき人々の群れ」の中で県令だった祖父、中条政恒の時代の住民の貧困な生活を描いている。住民は明治維新後九州の久留米藩などから移住してきた武士たちであった。

郡山発展は安積疎水の引水とそれによる原野の開墾であった。芭蕉時代は奥羽街道の沼ばかり目立つ(奥の細道)原野だったが、明治維新後すぐの明治3年、新政府は国家事業として猪苗代湖から疎水を引く工事にとりかかり、オランダから”お雇い外人を招き僅か3年で延べ80万人を動員して完成した。その歴史は市役所近くの開成館に展示されている。

郡山の奈良時代からの伝説に「采女(うねめ)」物語があり毎年8月第1週の週末に行われているが、これは当時大飢饉の巡察に来た役人と采女の恋物語を題材にしたものといわれ昭和40年から始まっているが今では「東北五大祭り」になっている。