CARLO BERGONZI "Merc醇Q, diletti amici" Ernani
カルロ・ベルゴンツイ、ピエロ・カップッチッリ、アントニエッタ・ステッラ、フィオレンツア・コッソット。この4人のヴェルディ歌手が集まると最もヴェルディの真髄が聴ける。
ベルゴンツイのリサイタルはほぼ全部聴いた。
デル・モナコやコレッリのような「華」はあまり感じられないが、その緻密で気品ある歌を聴き、「カルーソだ」なんて思った。
特にヴェルディを歌うと天下無敵だ。
ヴェルディのテノールは「人生意気に感ず」、生きる上に少しの妥協もなく、自分の犠牲を知りながらヒロイックな運命を選ぶ悲劇の主人公である。
「三国志」でいえば、ベルゴンツイは関羽だ。
それに絶対に破綻を見せないこの「鉄壁の」技巧と美声、この美声は女性をうっとりさせるタイプとは違って「硬派」の美しさである。
この「エルナーニ」はユーゴーの戯曲で「エルナーニ戦争」とまでいわれるほどヨーロッパで危険視されたほどの物語であり、山賊エルナーニ(没落したスペイン貴族)がカルロ大帝に迫る悲劇である。
どこをとっても最高なんだけど5分あたりから本領発揮である。知的で完璧な名歌手だ。
いつか音楽に戻る、と思うと、ベルゴンツイを聴きたくなった。かれのリサイタルでは夫人のとなりに座り、ずっと質問したり絶賛したり、大変幸運な席にいて夫人の説明を受けて聴いたことがなつかしい。
ベルゴンツイは夫人が一番喉の調子を知っていて、頼りになる、と言っていた。
カルロ・ベルゴンツイ、ピエロ・カップッチッリ、アントニエッタ・ステッラ、フィオレンツア・コッソット。この4人のヴェルディ歌手が集まると最もヴェルディの真髄が聴ける。
ベルゴンツイのリサイタルはほぼ全部聴いた。
デル・モナコやコレッリのような「華」はあまり感じられないが、その緻密で気品ある歌を聴き、「カルーソだ」なんて思った。
特にヴェルディを歌うと天下無敵だ。
ヴェルディのテノールは「人生意気に感ず」、生きる上に少しの妥協もなく、自分の犠牲を知りながらヒロイックな運命を選ぶ悲劇の主人公である。
「三国志」でいえば、ベルゴンツイは関羽だ。
それに絶対に破綻を見せないこの「鉄壁の」技巧と美声、この美声は女性をうっとりさせるタイプとは違って「硬派」の美しさである。
この「エルナーニ」はユーゴーの戯曲で「エルナーニ戦争」とまでいわれるほどヨーロッパで危険視されたほどの物語であり、山賊エルナーニ(没落したスペイン貴族)がカルロ大帝に迫る悲劇である。
どこをとっても最高なんだけど5分あたりから本領発揮である。知的で完璧な名歌手だ。
いつか音楽に戻る、と思うと、ベルゴンツイを聴きたくなった。かれのリサイタルでは夫人のとなりに座り、ずっと質問したり絶賛したり、大変幸運な席にいて夫人の説明を受けて聴いたことがなつかしい。
ベルゴンツイは夫人が一番喉の調子を知っていて、頼りになる、と言っていた。