ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

「被災地へ行け!」「福島原発に行って働け!」という罵倒・・・「正義」の仮面をつけた無法な発言!!

2011年09月24日 | 東日本大震災

あの「うつみ宮土理」がテレビで『菅さん菅さんって批判するんだったら、被災地へ行って働け』という意味のことを言って、大変な顰蹙をかっていたのを思い出す。
そして先日めでたく「退院」した松本元復興大臣、宮城県知事に「知恵を出せ、しっかりやれ」など上から目線で言いたい放題、自分はお客だから先に迎えないか、マスコミに「これを書いたらその社は終わり、これオフレコね」・・・これも仰天。

そして「神戸市民は阿呆」など『氏名から名前へ』の件で、わけのわからぬ暴言の呆ブログ、汚く罵ると政治に肩入れしたように勘違いしている。
共通するのは「自分は手を汚さず、高みから見物がてら悪態をつく」こと、しかも「正義」という仮面をかぶって!!

また、見識のない「八つ当たりコメント」もある。
脱原発を影であやつるとんでもない連中のことを批判したらヒステリー調で「福島原発で働け、だったら言うな!」という女性のコメントを他で見た。

「被災地で働け」「福島原発で働け」・・・これって、どういうつもりで書いているのだろう。
被災地や福島原発で働くことを「懲罰」のように扱うのは無礼千万で卑怯、軽蔑してしまう。

阪神大震災の時、ボランティアで遠くから来て下さった方々にお世話になった。
心からお礼を言った。
入浴がずっとできない日々が続いた時、学校のグラウンドにテントを張り、どこから調達したのか古い浴槽を並べ、大量のお湯を沸かして被災民を入浴させて下さった。
みんなが「ありがとうございます」と頭を下げながら、暖まって帰っていった。
今でもそのころをハッキリ思いだす。

でも・・・「被災地で働いて来い!」なんて、・・・そう考えるといたたまれなくなる。
善意の方々の行為をどう考えているのか!
コメントの道具に平気で「被災地へ行って働け」「福島原発に行って働け」という許し難い発想で書くのは、心の中真っ暗闇なんでしょうね。
そんなこと書く人はだいたい「何もしない」人が多い。

うつみみどりは、あの件からすぐ「韓国」にショッピングに出掛けた。
松本元大臣はながらくご入院、しばらくは政治からはなれて療養するという。

潔癖とは決して言い難いふたりの有名人だが、被災地や原発には程遠いところにいる。
それならば、それなりの謙虚な姿勢があるはずだが。
そんなものなのか・・・。
被災地や原発で心を痛める人たちは決してそんな言い方はできない。

私が老親をかかえて近くの高校に避難していた時、「りんごを配布します」という<さきがけ>という政党が来た。
「ひとり一個です」・・・配りながらイライラしてきたのか「私らはまだ貰ってないよ、さあ、並んで並んで!」と言うではないか。(地元の人ではない・・・長いこと瓦礫の道を輸送して下さったのだろうけれど)

みんな一列に寒空に並んでいる。誰も列を乱す者はいない。
りんご一個の為になんという屈辱、みんな口をきっと結んで耐えていた。そのりんごを食べるのは並んでいる人ではないのだろう。貴重な食料だった。
前日、家族を失った人たちもいっぱいいたのだ。放心状態だった。
「子どもの為に」「年寄りのために」と、並んだ人たち・・・投げ返したいけれど、・・・でも忘れない、今でもくやしくて当時の情けなさを語る。
「私たちは物乞いではない」・・・。

有名人であれ、ブロガーであれ、一番卑怯な手はつかわないでほしい、そうお願いするだけである。
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Fritz Wunderlich sings "Dein ist mein ganzes Herz"

2011年09月24日 | オペラ
Fritz Wunderlich sings "Dein ist mein ganzes Herz"


フリッツ・ヴンダーリッヒ、何て美しい声でしょう。
気品に満ちた歌、イタリアのテノールとは違った魅力があります。
30代で亡くなった伝説的名テノール、モーツアルトやシューベルトを歌ってその歌唱はせつせつと心を打つものでした。
また他のドイツ系テノールにはない優雅さ、すぐに魅了されたものでした。
彼の歌を知ったのは、亡くなってからでしたが、いまだに彼の早すぎた死を惜しむ声が後を絶ちません。

歌が終わってしばらくするともう一つの演奏が出てきます。同じ曲ですが最後に高い嬰ハ音(C♯)で驚きました。
すごくトクをしたような気分・・・


でも、本当のことを言うと、なぜこの曲を3度もアップしたのか、カレーラス、パヴァロッティ、そしてヴンダーリッヒと。
カレーラスやパヴァロッティは輝かしく、そしてまぶしく感じました。
いつもは感激するのですが、なぜかヴンダーリッヒを聴きたくなった・・・気が強いように見えて実は不安でたまらない状態だったのです。
政治のこと、音楽家だからって音楽だけしてそれで、そんなので音楽の本質もわかるはずがありません。
また今の惨い政治のことを憂い音楽が深まるわけでもありません。

日本が脅かされ、それも国内から侵食されるこの恐ろしさに震えるのです。
ただ、外敵がいて私たちが一致して頑張る、でなくて、国の内側から話ができないような売国奴が大きな顔をして立ちはだかっているのです。
または保守のような顔をして、何の罪もない国民を蔑む、もう耐えられないのです。
いいかげんにしろよ!!って激怒もしてしまいます。

それに気づいてしまったら戦うしかないではありませんか。
こんな私でも・・・つい、弱音をはいてしまう、こんな時にヴンダーリッヒを聴きたい、と思ったのです。
なぜかわからない・・・わからないことだらけです。平気な顔で強いことを言い続けても、内心はもう大混乱の私です。
時々は弱音も・・・でもすぐ、立ち直ります。今、強くないと!スターンのブラームスを想い浮かべ、武者震いです。

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