その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

LSO リハーサル

2010-02-12 08:03:42 | コンサート (in 欧州)
 本当の偶然なのですが、昨夕、外出先から「チョッキ(直帰)します」とボスに告げ帰ろうとしたところ、夕暮れの中、楽器を持って歩いている人が数人。どこかの楽団の人かと思いながら、チラチラと横目で見ながら、並行して歩いていると(ストーカーではありません)、歩道を右に曲がって教会らしき建物の中へ。教会なのに、何故か、敷地の入り口にはLSOのポスターが貼ってありました。何なんだろうと思い、後から敷地内に潜入すると(殆ど少年探偵団の小林少年の気分です)、なんとそこはLSOの練習場として使われているSt.Lukeでした。

 「ふーん。こんなところで練習しているんだ」と感心していながら、ちょっと興味本位でドアを空け、建物内に進入。すると、何故か受付があり、おばさんが座っています。「見に来たの?チケットはある?無ければ3ポンドよ」。言われ、3ポンド払い、案内されるままについていくと、中は小体育館のようになっていました。2階にベンチいすが何個あり、そこから1階の練習場を上から覗くようになってます。既に10人ちょっとぐらいのおじさん、おばさん達が椅子に座っていました。

 1階のフロアには、LSOの人たちが三々五々に集まってきて、思い思いに準備してます。あたりまえですが、みんな私服。普段、舞台で見覚えのある顔の人たちも何人かいました。急になんか静かになったと思うと、すると、何んと、そこに現れていたのは、正指揮者のゲルギエフ大先生。普段は燕尾服でコワモテのゲルギネフ先生ですが、私服で何となくリラックスした雰囲気です。ただ、やはり大先生が現れると、雰囲気はグーッとしまる感じ。「おー。ゲルギエフだー。」と一人で感動していると、指揮台に置いてある、高椅子に腰掛け、さっそく振りはじめます。曲は初めて聴く曲でしたが(後で、係りの人に聞いたら、バルトークの「管弦楽とパーカッションと何とか(?)のための音楽」とのことでした)、間近で始まったリハーサルにタダ驚嘆。

 第4楽章まではズーット流すように演奏が続いたのですが、第4楽章に入って途中まで来た途端に、いろんなところでストップがかかります。「もっと、優しく(Generous)に」「パンパンじゃなくてパパーン」「第2バイオリンから第1バイオリンへのシフトはもっと連続的に」などなど、楽譜を行ったり戻ったり、繰り返したり、とっても動きがありました。

(中央やや左よりの上に黒い服を着ているのがゲルギエフです)


 自分自身、音楽は聴くだけ専門、楽器どころか、楽譜も読めませんので、この指示が音楽作りの中でどのように意味合いを持つのか正直、全く分かりませんでしたが、普段表に出ているところしか見ていないので、こうやってコンサートまでのプロセスを覗くのはとっても面白い経験でした。ゲルギエフが「こうだと」言うと、次は「こう」になっている(ように聴こえた)のが、何かプロとプロという感じでとっても凄かった。また、言葉上は以外と感覚的な指示なんだなあというのも驚き。何か長島茂雄の野球解説のような感覚的な表現。プロの世界を垣間見た気がします。

 本当はこの曲の本番も合わせて聴きたかったのですが、何んと今日の演奏会で、仕事の予定で叶わず。とっても、残念です。
コメント (4)
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