とっても楽しい舞台でした。 ※お話はこちらを参照ください。
面白いストーリー展開、モーツアルトの美しい音楽というネタそのものの良さに加えて、主要歌手陣が其々素晴らしくとてもレベルの高いパフォーマンスだったことが、楽しさに繋がったと思います。これほど、オペラを観て、笑って、愉快な気分になったのは、「フィガロの結婚」「セビりアの理髪師」以来です。ワーグナーのような重厚なオペラもたまには良いけど、やっぱりオペラはこう楽しくなきゃあということを改めて感じさせてくれました。やっぱり、モーツアルトは大天才だ!
歌手は其々良かったですが、女性陣が特に良かったと思います。中でもフィオルディリージ役のSally Matthewsのソプラノは、声量や声の通り、透明さという点でとても響きました。歌だけでなく演技もとっても熱演でした。妹(?)のドラべッラ役のNino Surguladzeの声も好きです。ひだを感じる、深みのある声でした。二人とも若く(実際の年齢は知りませんが)、美人なので、まさにはまり役でした。また、女中デスピーナ役のHelene Schneidermanも安定した歌唱と演技でしっかり舞台を支えていました。
この男性陣では老哲学者Don Alfonso役のWilliam Shimellが知的ユーモア溢れるキャラクターを良く演じていました。士官役2名もユーモラスで良かったです。
歌手陣の高いレベルでの安定感に加えて、演出の面白さもこの日のポイントだと思います。もう何度もロイヤルオペラハウスでは再演されているプロダクションのようですが、舞台を現代に置き換えているとこも全く違和感がなかったですし、携帯電話などの小物をネタに笑いを取るのも面白かったです。ちょと、気になったのは、今風の軍人の迷彩服を着た士官さんたち。今のイギリスではアフガン派兵による戦死者の増大が政治問題になっているので、今風の軍人服を着させて、派兵中(芝居ではありますが・・・)の恋人の変心を描くというのは、ちょっとセンシティブなのではと思いました。ただ、会場の雰囲気ではそんなにネガティブなものを感じませんでしたので、それはそれ、これはこれ、なのかもしれません。日本じゃ、「不謹慎だ!」とモノ申す人がきっといるに違いないですが・・・
指揮のJulia Jonesは女性指揮者で、ポルトガルの歌劇場の監督を勤めているようですが、イギリス人ですがロイヤルオペラで指揮するのは今回が初めてのことでした。オーケストラも良く応え、モーツアルトの軽やかな音楽を一杯に聴かせてくれました。
とっても、晴れやかな気分で劇場を後にした次第です。
Così fan tutte
Friday, February 05 7:00 PM
Credits
Composer Wolfgang Amadeus Mozart
Director Jonathan Miller
Designer Jonathan Miller
Lighting Jonathan Miller,John Charlton
Performers
Conductor Julia Jones
Ferrando Charles Castronovo
Guglielmo Troy Cook
Don Alfonso William Shimell
Fiordiligi Sally Matthews
Dorabella Nino Surguladze
Despina Helene Schneiderman
面白いストーリー展開、モーツアルトの美しい音楽というネタそのものの良さに加えて、主要歌手陣が其々素晴らしくとてもレベルの高いパフォーマンスだったことが、楽しさに繋がったと思います。これほど、オペラを観て、笑って、愉快な気分になったのは、「フィガロの結婚」「セビりアの理髪師」以来です。ワーグナーのような重厚なオペラもたまには良いけど、やっぱりオペラはこう楽しくなきゃあということを改めて感じさせてくれました。やっぱり、モーツアルトは大天才だ!
歌手は其々良かったですが、女性陣が特に良かったと思います。中でもフィオルディリージ役のSally Matthewsのソプラノは、声量や声の通り、透明さという点でとても響きました。歌だけでなく演技もとっても熱演でした。妹(?)のドラべッラ役のNino Surguladzeの声も好きです。ひだを感じる、深みのある声でした。二人とも若く(実際の年齢は知りませんが)、美人なので、まさにはまり役でした。また、女中デスピーナ役のHelene Schneidermanも安定した歌唱と演技でしっかり舞台を支えていました。
この男性陣では老哲学者Don Alfonso役のWilliam Shimellが知的ユーモア溢れるキャラクターを良く演じていました。士官役2名もユーモラスで良かったです。
歌手陣の高いレベルでの安定感に加えて、演出の面白さもこの日のポイントだと思います。もう何度もロイヤルオペラハウスでは再演されているプロダクションのようですが、舞台を現代に置き換えているとこも全く違和感がなかったですし、携帯電話などの小物をネタに笑いを取るのも面白かったです。ちょと、気になったのは、今風の軍人の迷彩服を着た士官さんたち。今のイギリスではアフガン派兵による戦死者の増大が政治問題になっているので、今風の軍人服を着させて、派兵中(芝居ではありますが・・・)の恋人の変心を描くというのは、ちょっとセンシティブなのではと思いました。ただ、会場の雰囲気ではそんなにネガティブなものを感じませんでしたので、それはそれ、これはこれ、なのかもしれません。日本じゃ、「不謹慎だ!」とモノ申す人がきっといるに違いないですが・・・
指揮のJulia Jonesは女性指揮者で、ポルトガルの歌劇場の監督を勤めているようですが、イギリス人ですがロイヤルオペラで指揮するのは今回が初めてのことでした。オーケストラも良く応え、モーツアルトの軽やかな音楽を一杯に聴かせてくれました。
とっても、晴れやかな気分で劇場を後にした次第です。
Così fan tutte
Friday, February 05 7:00 PM
Credits
Composer Wolfgang Amadeus Mozart
Director Jonathan Miller
Designer Jonathan Miller
Lighting Jonathan Miller,John Charlton
Performers
Conductor Julia Jones
Ferrando Charles Castronovo
Guglielmo Troy Cook
Don Alfonso William Shimell
Fiordiligi Sally Matthews
Dorabella Nino Surguladze
Despina Helene Schneiderman