その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2022:指揮 井上道義 読響/ ブルックナー交響曲第9番ほか

2022-08-01 07:29:33 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)

夏の音楽祭としてはピカ一のサマーミューザ。地理的にちょっと遠いので、私は未踏の音楽祭だったのですが、井上道義さん指揮の読響によるブルックナーなら行かないわけはなしということで、川崎まで遠征。

前半はハイドンの交響曲第45番「告別」。冒頭から読響の奏でる典雅な響きにうっとり。そして、ハイドンが楽団員に夏休みを取らせるアピールを雇い主にしたというこの曲ならではの演出にもほっこり。第4楽章では楽団員が一人ひとりと徐々にステージから退場しますが、ステージ後ろのスクリーンには団員さんのオフのプライベート写真が投影されました。アットホームな雰囲気がホール一杯に広がり、暖かい雰囲気一杯で前半を終えました。

後半のブルックナー交響曲9番。生で聴くのは久し振りな曲でしたが、こういう音楽は生に限りますね。読響は管、弦ともに充実でホール一杯にブルックナーワールドが広がりました。弦はコンミスの日下さんの元、惚れ惚れするアンサンブル。管陣もホルンを初めとして、前回の「パルジファル」でのずっこけも上書きする活躍。ミッキーの特別な想いや気魄が、背中を通じて3階席まで伝わってきました。重厚な曲を、ホールの外の暑さをはるかにしのぐ熱い演奏に触れることで、心中が涼しくなっていく感覚は何とも不思議。

何度もステージに呼び戻されるミッキー。最後はソロ・コール。遠征し甲斐のあった素晴らしい演奏会でした。

 


〈演奏会前に、1年以上ぶりにビッグマック。美味かった~〉

読売日本交響楽団
告別と絶筆。一期一会のシンフォニー

2022年7月29日(金) 19:00開演
ミューザ川崎シンフォニーホール

指揮:井上道義

ハイドン:交響曲第45番「告別」
ブルックナー:交響曲第9番(ノヴァーク版)

Festa Summer MUZA KAWASAKI 2022
Yomiuri Nippon Symphony Orchestra

Friday 29 July 2022 Start at 19:00
MUZA Kawasaki Symphony Hall

Michiyoshi Inoue, Conductor

Haydn: Symphony No. 45 in f-sharp minor, Hob.I:45, "Farewell"
Bruckner: Symphony No. 9 in d minor, WAB109

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