その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

心身の洗濯に。六花亭アートビレッジ 中札内美術村: 2022夏 北海道旅行(1)

2022-08-13 14:50:23 | 旅行 日本

コロナで2年間夏の長期旅行は封印してきました。今年は第7波の渦中であるものの、万全の感染対策の上、5泊6日の北海道旅行を決行しました。過去訪れたところを中心に、帯広・新得→釧路→屈斜路湖→網走のルートで道央・東を廻るコースです。東京の暑さを逃れ、ゆっくりとした時間を過ごすのが第一で、宿泊地こそ決めているものの、「どこへ行く」、「何をする」という予定は一切立てずに出発。6日間で太陽が顔出したのは最終日前日午後と最終日だけという生憎の天候でしたが、過去の北海道旅行のような台風や豪雨には遭遇せず、小雨程度で済んだのはむしろ幸運でした。


<厚い雲が残念>

【六花亭アートヴィレッジ 中札内美術村】
午後1時過ぎに帯広・十勝空港に到着。予約したレンタカーをピックアップし、まずは空港近くの中札内美術村を訪れました。森の中にテーマ・画家ごとの美術館が配置され、美しく手入れされたガーデンがあるこの美術村は、心身が解放されるお気に入りのスポットです。


〈草地に配置されたオブジェ〉


<森の中に美術館が佇んでいる感じ>

以前は六花亭アートヴィレッジという冠はついてなかった気がしますが、6年ぶりに訪れたの美術村は相変わらず静寂の中、自然と芸術が一体となった環境が素晴らしいです。

北の大地美術館では、自画像公募展「二十歳の輪郭(りんかく)」の応募作品が展示されていました。描き手の過去・現在・未来が表れる自画像は、夫々の思いとエネルギーが溢れ出ていて、見るものにも強く訴えます。



続いて、安西水丸作品館と小泉淳作美術館に足を運びます。日本画家・小泉淳作(1924-2012)の作品は、年齢を負って変化する作風や中札内村の廃校で制作にあたったという建仁寺(京都)の天井画双龍図の下図が興味深く、見ごたえがあります。


〈阿吽になっている双龍図の下図・・・こちらは没バージョン>

イギリス風?庭園も綺麗に手入れされてます。この美術村、経営大丈夫かと心配になるほど、人気が少なくゆったり、落ち着いています。今回も2時間弱の滞在ですが、美術館、庭園、合わせて10名ほどしか、見かけなかったような。こんな庭園を独り占めするって、この贅沢感、なかなか味わえません。


注意点は、この美術村開館は15:00まで(庭は閉鎖されませんが)。私も油断していて、結局、半分未満の3館の美術館しか鑑賞できませんでした。好きな人なら数時間、あっという間に過ぎてしまいますので、訪れる方は、要注意です。

【六花亭本店】
近くには、こちらと同様に森を散策しながら美術が鑑賞できる「六花の森」もありますが、今回は時間の関係で断念。こうした素晴らしい美術村を運営している六花亭に敬意を表して、帯広駅近くにある六花亭本店を訪問しました。併設の喫茶室は16時閉店(15:30LO)でしたが、お店で購入した生菓子やケーキをスタンドのテーブルで食することができます。しかも、コーヒーが(紙コップですが)無料サービス。これも嬉しい~。



幸先の良い、旅のスタートとなりました。

2022年8月6日

コメント
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