今回の北海道旅行のきっかけは、6年前に宿泊した羊牧場Yorkshire Farm(ヨークシャー ファーム)を再訪したいという思いでした。十勝平野の縁にある羊牧場のゆったり流れる時間、イギリスの田舎のB&Bそのものと言った感じの建物とスタッフの人が生むアットホームな雰囲気、そして牧場を見ながらの食堂での美味しい羊料理と、日本に居ながらイギリスにトリップしたような空気に魅かれ、是非、また訪れたかったのです。なので、今回は2連泊でゆっくりと過ごしました。
牧場そのものはびっくりするほど広大と言うほどではありませんが、100頭ちょっとの羊が放牧されています。草の生え具合、食い荒らし具合により、柵で囲われた牧草地から牧草地へ毎日移動します。羊をぼーっと眺めているだけで、普段の喧騒や時間を忘れさせてくれるのが、本当にうれしい。
〈羊たちがまったり〉
宿は10部屋あるかないか。部屋も決して大きいものではありませんが、清潔で必要最低限のものは揃っています。まさに、イギリスで良く泊まったB&Bって感じなんですね。建物の周りには小さなハーブ園や野菜畑、ベリー園なんかもあります。無農薬のベリーは宿泊者は取り放題、食べ放題。熟したブルーベリーをもいで、口にすると、甘酸っぱさが口いっぱいに広がります。
〈ベリー食べ放題です〉
宿で提供される食事は、牧場で飼育された羊の料理です。食堂も窓から牧場が見え、イギリス民謡が流れる落ち着いた雰囲気の中で食するステーキ(1泊目)、香草焼き(2泊目)はなんとも美味。窓から見える羊を食べてるのかと思うとなかなかシュールではありますが、そこは身勝手な人間。そういうものだとして、割り切りました。朝食もシンプルですが、近隣のパン屋さん〈ゴリラのしっぽ〉から配送されるパンが美味しいです。
〈牧場の羊を見ながら食事〉
そして、今回の初体験は宿泊者向けのオプションプログラムの羊飼い体験プログラム。朝食後、Farmの羊飼いのお兄さん、牧羊犬(ボーダーコリー)のノッティと一緒に、羊のお産や飼育の話を聞きながら、羊を牧草地の移動をさせたり、母羊から乳を貰えない子羊にミルクを上げたりします。もう10歳になるという牧羊犬ノッティは引退近しですが、一生懸命、羊を追い込みます。子羊たちは追い立てられて移動しますが、ベテラン雌羊はなどは追い立てられるというよりは、しょうがねえなあ協力してやるよ~といった態度。人間と犬と羊の不思議な関係が面白い。1時間程度の体験ですが、子供の家族連れは興奮してますし、おじさんにも十分楽しい企画でお勧めです。
〈牧羊犬のノッティさん(もうすぐ10歳)。一見、怖いけど、〉
〈ノッティ「おらおら、進め~」〉
〈凄い吸引力なんです〉
次回はいつ来れるだろうか?今度は夏以外の季節に訪れてみたいです。
2022年8月6~8日