昔の職場の先輩のご紹介で図書館で借りてみた。薬学博士で東大の薬学部教授である筆者による、脳についてのエッセイ集。週刊朝日への連載記事をまとめたものなので、手軽に肩ひじ張らず読める。
個人的に興味を引いたのは・・・(→は個人的つぶやき)
・能力が低い人は、能力が低いゆえに、自分がいかに能力が低いかを理解できない。他人のスキルも正しく評価できない、だから自分を過大評価する傾向がある。(ダニング=クルーガー効果)でも、能力の低い人も訓練を積めば、スキルの不足に気づき、自省できる。成長の余地はある。(pp.21-23)
→職場のあるあるだよね~
・自制心や意志力は有限のリソース。何かを頑張った後は疲弊して、「自我消耗」に陥る。克服にはブドウ糖の補給が良い。(pp.42-44)
→これも仕事で感じるところ。有限だから無駄使いせず、うまく使っていかないと。
・おとり効果:某雑誌の購読実験:「ウエブのみの購読」$59、「冊子のみ」$125、「冊子&ウエブ」$125で価格設定して、顧客に選んでもらったら、84%が冊子&ウエブを選択。冊子のみの選択肢を無くすと、冊子&ウエブは32%しか選択せず。「冊子のみ」はおとり選択肢)(pp.53-56)
→よくあるといえばある価格戦術ではあるが、改めて振り返ると結構自分も囮につられてるようなあ~
自分だけでは読まない類の本なので、人のおススメを参考にするのは大事ですね。
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目次
1 脳のクセを知る
2 記憶とは何か
3 ヒトをヒトたらしめるもの
4 「気持ちいい」を科学する
5 見えない世界
6 未来を考える