★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

夢の名残り

2021年02月15日 13時43分45秒 | 徒然(つれづれ)
 夢の名残りを追いかける夜明け前の一瞬の目覚め。
 モノクロームの夢の記憶の小休止。
 締め忘れていた窓から、かすかに聞こえる早起き鳥のツイート。
 現実に戻ることを拒否して、夢の続きに全神経を集中する。
 運よく戻った夢の浅瀬に打ち寄せる、昨夜見た夢の残骸。
 時間は捻じれ、音は消え、色彩は褪せ、懐かしさと現実がないまぜになった異空間。
 巨大な月が青白く砂浜を照らしている。
 砂浜には銀色のモノリスが乱立している。
 すべての感情はフラットで、喜怒哀楽も驚きも恐怖もない。
 巨大な砂時計の割れ目から風に吹き飛ばされる時間の砂。
 空を覆う低い雲間からは、雷光が垣間見える。
 足元の砂浜はいつの間にか荒海に変化している。
 甲冑を纏った兵士の軍団が海を駆ける。
 サーカスの一団が荷を畳んで隣町へ移動する。それを追いかける子供たちの列が延々と続く。
 低音をカットされたトランジスタラジオから、誰かがリクエストした曲が聴こえてくる。
 懐かしい歌だ。曲名はわからないが、よく知っている歌だ。 
 活動写真のような風景が、終わりを知らせるようにフェイドアウトする。
 僕は現実への暗いトンネルへと歩いていく。
 

狙いは読後感。読めばわかる、あるいは読んでもわからないかもしれないが、なんとなく心の片隅に残る奇妙な違和感。ありきたりで普通を装った妙な安心感。 そんな小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★ 拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
 読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

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組織委新会長人事

2021年02月15日 13時14分48秒 | 徒然(つれづれ)
 失言で辞任した森会長の後継問題で五輪組織委員会が揺れている。
 新会長候補者検討委員会などという、変てこな委員会まで発足される始末だ。

 表向きは女性で若くてスポーツ競技経験者という建前で協議に入っているが、それとて透明性を欠く密室人事だ。
 そのドタバタたるや、五輪開催への暗雲が増すばかりだ。

 オリンピックはもはやアマチュア・アスリートの祭典ではなく、商業主義優先の経済イベントだ。
 もはやアスリート・ファーストの理念はどこへやら、中止による経済的なダメージのほうが重要課題となっている。
 だとすれば、新会長も政治経済事情に長けた人物が適任だろう。
 
 誰がなるにせよ、五輪中止や規模縮小の敗戦処理的な役回りが否めない。
 当人としても迷惑な話だろう。

 この際、推薦ではなく立候補制にして、トンデモ候補を傀儡的に据えたらいかがなものか。
 国民栄誉賞の吉田沙保里さん、世間はあなたを待っている。
 

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