★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

コロナ禍の就職難

2021年02月08日 14時29分26秒 | 徒然(つれづれ)
 コロナ禍で新卒の就職難が話題になっている。
 大学は出たけれど、という映画が遠い昔にあったように記憶するが、いつの時代にも似たような状況があるものだ。

 かくいう私の大学卒業時も、オイルショック後の不況で就職難だった。
 裏を返せば、世間知らずの高望みが一因だったともいえる。
 加山雄三と揶揄された、可が山ほど、優は三つの成績では、そこそこの会社には入れそうもないのは自明の理だ。

 1年留年して翌年にやっとそれがわかり、5回生も3月半ばに、とりあえずどこかの会社に潜り込めとばかりに、学生課で紹介された京都の小さな会社に就職した。
 車の添加剤をルートセールスする会社で、明るい未来など想像もできなかった。
 クーラーも付いていないライトバンに、添加剤を山ほど積み込み、京都中のガソリンスタンドやカーディーラーをまわる日々だった。

 ガソリンスタンドでは、実演販売と称して、赤いツナギを着て給油を手伝いながら、来る車、来る車に添加剤を勧めていた。
 手は油まみれ、たまに喫茶店で油を売りながら、5年半その会社で働いた。

 潮時と思い、家内が勧める通販会社の中途採用の面接に応募した。
 今にして思えばラッキーなことに、採用が決まり入社したその会社は、半年後に大証二部、5年後に東証二部、7年後についに東証一部の大企業になった。
 仕事的には前の会社とは比べものにならないくらい楽チンで、収入は倍増した。
 そこでぬるま湯のようなサラリーマン生活を全うし、2018年に定年退職した。

 コロナ禍で就職難の学生諸君、この際、高望みはせず、とりあえずどこかに就職することだ。
 転職が当たり前の現在、機を見て再チャレンジすればいい。
 ひとつ言えるのは、チャンスを逃さないことだ。
 


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私の1970年

2021年02月08日 13時03分19秒 | 徒然(つれづれ)
 1970年。
 高度成長の60年代に蒔いた経済の種が結実し、政治的、思想的混沌は希望へと変化した年だ。

 私の人生において、エポックメーキングな年でもある。
 高校入学の年で、少年から青年への旅立ちの入口だ。
 いろんな情報が堰を切ったように私の日常に溢れた。
 大人と同じ考え方が必要だと思った。

 よど号事件は、学生運動の思想が行き着く、理想の社会主義国家、かの北朝鮮をクローズアップさせた。
 大阪万博は日本の経済大国としての認知度を世界に示した。
 三島由紀夫の自決は、似非右翼思想と究極のナルシシズムの崩壊を意味した。
 三島について言えば、ノーベル賞に手が届かんとするその文学性と、週刊誌でトンデモ人生相談をするプレイボーイ然とした姿が、どうしてもシンクロしなかった。

 ビートルズが解散し、その過程は映画「レット・イット・ビー」に反映され、アメリカン・ニューシネマの「イージーライダー」や「いちご白書」に、べトナム戦争末期のアメリカの絶望を見た。

 そんなこととは裏腹に、日本では夏の光の中でアイスクリームが溶けるように平和な時間が流れていた。
 若大将や寅さん、クレイジー・キャッツにドリフターズが、平和な日本を象徴するようかのようにスクリーンを彩っていた。

 よど号の学生たちも三島も、高度成長の頂点の栄華の前には色褪せていた。
 そんな栄華を享受しながらも、私はひとりその先に待っているかもしれない、どんでん返しの不安に苛まれていた。


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