★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

フェリーニの「道」を観た

2021年02月25日 13時43分36秒 | 徒然(つれづれ)

 フェリーニは知っていたが、その作品は観たことがなかった。 
 GYAO!の無料版で、昨夜初めて「道」を観た。1954年、私が生まれた年の公開のモノクロ版だ。
 正直、感動というか、心に沁みた。 

 何といっても主役であるジェルソミーナ役の、ジュリエッタ・マシーナの演技が秀逸だ。
 若干知恵遅れ気味の女芸人の役だが、決して美人ではなく、年齢不詳のコケティッシュな顔立ちは、一目見た時から心の琴線に触れた。 

 演技はフェリーニお墨付きで完璧だ。 
 当時の年齢で33歳のはずだが、15、6歳にしか見えない。 
 それがフェリーニ独特の世界観の中にピタリとはまり、一気に観てしまった。 
 フェリーニが生涯の妻としたのも頷ける。

 かのゲーテの「君よ知るや南の国」のミニヨンを彷彿とさせる、キャラクターや筋立ては、遠き日の読後感を思い起こさせた。
 視点が男(フェリーニ)の視点だから、男の胸を衝く。  

 筋立ては書かないが、今まで観た映画の中でもベスト3に入る名作だ。 
 フェリーニ夫妻や恐るべし。



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