季節はめぐる

　ベランダの桜が5輪ほど開花。
　気象庁では観察用の桜の木に、花が5輪咲いたら開花宣言だ。
　週末は雨予報なので、来週末あたりが満開になりそう。

　大学の同級生との夙川花見大会が来月2日なので、今年はコロナ禍も下火になり、久しぶりに桜の下で酒宴ができそうだ。
　老境に入り、年に1度の生存確認の日に、雨が降らないことを祈るばかりだ。
　
　しかし、存命中にあと何回桜が見られるのだろう。
　平均寿命からいくと、10回は見られそうだが、こればっかりは運のものだろう。

　桜が終わり、初夏の風を感じられるまでが、私の一番好きな季節のエアポケットだ。
　その時期には感受性が鋭くなり、イマジネーションが冴えわたり、いろんなアイデアが湧き出てくる。

　そろそろ執筆活動に本腰を入れて、今年は懸賞小説の佳作くらいには滑り込みたいものだ。
　Amazon Kindleでの拙著の売れ行きが低調なので、ここはひとつ箔をつけてテコ入れして、夢の印税生活に一歩でも近づきたいものだ。

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

ねぎ塩なのに、ねぎ少な !?

　日本人の好きな三大麺類、ラーメン、うどん、スパゲティ。
　人気店は連日行列ができるほどだ。

　私も嫌いではないが、行列に並んだり、それ目当てで遠出したりしないので、久しくそれらを外食したことがない。
　もっぱら、カップ麺、冷凍うどん、レトルトのソースをかけた市販のスパゲティだ。

　専門店との食感の違いは分かるが、味音痴ゆえに、味の違いはほとんどわからない。
　ならば、空腹が満たされ、安いに越したことはない。

　最近テレビCMで見かけた日清の「カップヌードルねぎ塩」を食してみた。
　CMでは不評の「カップヌードルSiO(しお)」に代わる、イチ押し商品とのフレ込みだ。

　早速フタを開けてみると、ねぎ塩と謳っているわりには、ねぎの量がほんのお情け程度で驚く。
　この時点で、ねぎてんこ盛りのイメージは崩壊。

　出来上がりの味のほうは、はっきり言ってSiOと大差ない。
　塩味のシーフードのほうがまだましだ。

　途中で、添付の「炭火焼き風味鶏油 (ちーゆ)」を加えたが、これがまた、独特の焦げたような薬品臭が鼻をつく。
　大々的なCMの割には、味はイマイチというか、不味いのだ。リピートはないな。
　

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

酒席の議論白熱

　昨夜は定例のたそがれオヤジ飲み会。
　いつものメンバー3人で、いつもの創作料理の飲み屋。
　味音痴の私としては、手の込んだ創作料理より、安価なお手軽居酒屋メニューのほうが性に合う。

　それはさておき、昨夜はいつになく議論白熱。
　歳をとると自我が強くなり、持論を力説しがちだ。

　ましてや酒が入ると、饒舌多弁になるものだ。
　理性のストッパーもやや下がり気味だ。

　そんなところに、各自の性格や価値観、物事についての考え方が色濃く反映される。
　良きにせよ悪しきにせよ、本音の部分が垣間見えるものだ。

　痛いところを突かれたり、相手の痛い部分を強調したりするのだが、最終的には理性による予定調和だ。
　うわべだけで喋るより、それはいいことだろう。

　人間誰しもそれぞれの人生観があり、たまにぶつかり合っても、そこから新たな関係性が生まれてくるものだ。
　いいことは記憶して、悪いことは酒のせいにして忘れることだ。
　それが交友関係を長く続けるコツだろう。

　余談だが、居酒屋で酒を飲むと、その居酒屋特有の食用油やアルコール、煙草の臭いが服や髪に染み付く。
　当日は感じないが、翌朝起床すると部屋の中にその臭いが充満していて、我ながら閉口する。
　家内がファブリーズを噴射しまくるのもわかる気がする。
　

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

懐かしの懐中電灯

　私の田舎は九州の西の辺境だ。
　子供の頃は夜になると、漆黒の闇に包まれた。

　外の灯りといえば、細い県道沿いの電信柱に取り付けられた、笠のある裸電球だった。
　照らす範囲は電信柱を中心に半径1メートルほどだ。
　それもすべての電信柱に設置されていたわけではなく、ほんのところどころだった。

　そんなわけで、夜道を歩く時には懐中電灯が必需品だった。
　懐中時計が文字通り懐中に入れる時計だったのに対して、懐中電灯を懐中に入れて持ち歩く人はいなかった。
　それは手に持つものだったので、手持ち電灯の名が相応しいかもしれない。

　昔は停電が珍しくなかったので、そんな時にも懐中電灯のお世話になった。
　停電の時間が長引くと、祖母が電池がもったいないからと、仏壇からローソクを持ち出してきた。

　現在では、懐中電灯はキャンプや災害時の備えで、日常で使用することは皆無と言っていいだろう。
　懐中時計がレトロと化した今でも、懐中電灯の名は依然として残っている。
　ホームセンターや100円ショップで見かけると、遠い昔の夜道を思い出す。
　

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

微妙なおもてなし

　今日ケンタへ行ったのは既報の通り。
　ケンタは月2回ほど利用する。

　いつも通りランチSを注文。
　出来上がりを受け取る際に、毎回、無料のケチャップを2袋もらっている。

　今日は出来上がりを渡す時に、こちらが所望する前に「ケチャップふたつですよね」と言われてしまった。
　そう言ったのはチーフ社員みたいな年増のおネエちゃんだ。
　多分、いつも開店一番乗りなので、風体を覚えられていても不思議ではないし、ケチャップを所望する客など珍しいのだろう。

　先方は、あなたは常連さん (月2回の来店で、常連というのもおこがましいが) なので、ケチャップのこと覚えてますよ、みたいなオーラを漂わせていた。
　穿った見方をすると、他の社員にも、スタッフの鏡たる自分をアピールしているようにも見える。

　こちらとしては、知っているのに知らんふりの、ビジネスライクな対応が望ましい。
　ましてや、エコバッグに缶ビールを隠して持ち込んでいる身だ。

　おもてなしは、マクドみたいな、プライスレスのスマイルだけで十分だ。

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

値上げの季節

　今日、ケンタでいつものランチSを注文したところ、50円値上げされていた。

　このところ外食チェーンの値上げ、それも短期間での複数回の値上げが相次いでいる。
　以前だと一度値上げをしたら、少なくとも5年ほどは再値上げはなかったはずだ。
　
　まるで値上げのドミノ倒しかチキンレースみたいだ。
　外食チェーンのヘビーユーザーである私にとっては、誠に由々しき事態だ。

　コロナ禍や政情不安、円安などが要因だろうが、ここぞとばかりの便乗値上げも少なくないようだ。
　一度値上げすると、今後値下げすることはまずない。

　原材料費や人件費など、もろもろのコストを考慮すると、値上げせざるを得ないのだろうが、価格据え置き、あるいは値下げしていい商品もあるはずだ。
　しかし価格据え置きは見かけるが、悲しいかな値下げは皆無だ。

　商品の一斉値上げをするより、値下げ商品も織り交ぜ、それを目立たせるほうがインパクト大だ。
　そのほうが消費者も納得するはずだ。
　値下げした分はこっそり他の商品に転嫁すればいいだけの話だ。
　

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

意外や以外

　以上、以下という場合、それぞれにかかる数値やモノはその基準に含まれる。
　例えば10回以上だと、10回も含まれるし、小学生以下だと小学生も含まれる。

　それらを含まないようにするためには、以上だと10回超、以下だと小学生未満となる。
　以前や以後、以降、以来、以北や以南、以遠も同様だが、含まないようにするためには、2000年より前、東京より北などとなる。

　以内も前述の条件と同様だが、意外にも、以外だけは例外だ。
　5位以内だと5位も含まれるが、1位以外の場合1位は含まれない。
　以ての外、という以外にない。

　以という字は訓読みでは 'もって' と読む。
　これを以て終了とか、発送を以て発表に代えるなどだ。

　しかし、誠意をもってや敬意をもってなどになると、'持って' と区別がつきにくくなる。
　誠に以て面倒だなぁ。

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

開運 ! なんでも鑑定団

　ニュース以外でよく観るテレビ番組に『開運!なんでも鑑定団』がある。
　骨董や古美術、希少品やレトロ玩具など、鑑定品は多岐にわたる。

　専門家による鑑定で、その額はウン千万円から、偽物の二束三文まで、出品者にとって悲喜こもごもだ。
　MCの今田耕司も、お笑いの雰囲気は極力抑え、至って真面目で、かつ楽しめる番組だ。

　特筆すべきは、鑑定品や作者に関する解説やエピソードのナレーションだ。
　教育番組ほど硬くなく、バラエティ番組ほど冗長でもない、ちょうどいい感じのナレーションだ。
　過不足ない情報と、視聴者の興味をそそる筋立てで、鑑定品や作者に関心がなくとも、思わず引き込まれる内容なのだ。

　多分、若い世代には人気はないかもしれないが、われわれ中高年世代には、笑点ほどではないにせよ、結構ハマる番組だ。

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

輪廻転生

　Man is mortal.
　人は死ぬべき運命にある。
　当然、かつ普遍的なテーマだが、日常生活で死を意識することはほとんどない。

　子供の頃、その本質は知らずとも、死は幽霊や怪物と同じように、単純に怖かった。
　成長するにつれ、巷の訃報を聞いたり、身近な人間の死を経験すると、死について少なからず意識するようになる。

　しかし、それでもまだ自身の問題としては遠い将来のこととして深く考えることはなかった。
　大病でもしない限り、人間誰しも死を自身のこととして考えることはないだろう。
　前期高齢者のこの歳になり、平均寿命まで12、3年、突然死や癌などのリスクが高まった今でも、自身の死は現実感に乏しい。

　自分が死んだ後も、この世界は存在するのだろうか、自分が見ている世界は自身の意識が作り出した幻影ではないのだろうか。
　そんな考えが浮かぶが、死後のことなど、科学万能の現在でも誰にも分らない。

　だとすれば、自分なりに想像するしかない。
　私の想像では死後の世界は存在する。
　所謂、パラレルワールド説だ。

　肉体が滅びても、意識は存在し、また別の世界の肉体に宿るはずだ。
　輪廻転生というやつだ。

　それを信じて、気楽に生きていくしかない。
　

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

r と v と th がなかりせば

　RVがなかったら。
　RVといってもRecreational Vehicle(余暇を楽しむクルマ)ではなく、文字通りアルファベットの r と v だ。
　日本人にとって r と v の発音は厄介だ。　
　意識すればなんとか発音できるが、文章を朗読したり、歌ったりする場合、その発音は怪しくなる。

　もし、その2文字がなかったら、そしてその代わりが l と b だったら、日本人の英語発音は飛躍的に上達したに違いない。
　l はラリルレロ、b はバビブベボの子音の発音と同じだから、発音に苦労はしない。
　日本語のとってつけたような「ヴ」も不要になる。

　もうひとつ、日本語には存在しない th も、s、もしくは z だったらほぼ完璧だ。
　I think I really love youも I sink I leally lobe youだと、なんの苦もなく言えるはずだ。
　

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

記憶再生力

　ウォーキングの途中どデカイ車を見かけた。
　日本の狭い路地は絶対走行不可能だ。
　街中で利用できる駐車場も、ごく一部に限られるはずだ。

　その車の名前だが、知っているのに思い出せない。
　シープでもランクルでもメルセデスでもない。
　以前だったら、コンマ0秒で出てきた。

　どんなに頑張っても高齢者の悲しさか、喉元まで出かかっているのになかなか出てこない。
　記憶の引き出しに入っているのは確実だが、そこへうまく辿り着けないのだ。

　それを思い出すトリガーとなりそうな言葉を、思い浮かぶままに並べてみた。

　マジンガー、マシンガン、エディ･マーフィー、マイケル･ジャクソン、マイク、MRI、MA-1･･･。

　それでも辿り着けない。
　諦めて、ネットでどデカイ四駆で検索したら、何番目かに見覚えのある名前を見つけた。

　そうだ、ハマーだ。
　MCハマーと関連付けて記憶していたので、黒人スターやMRI、MA-1などが浮かんだのだろう。

　辿り着いてスッキリはしたものの、記憶再生力の衰えを感じざるを得ない。
　最近はそんなことが目に見えて増えてきた。

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

バナナの栄枯盛衰

　コンビニでよくバナナを買う。
　食事が物足りなかった時や小腹が空いた時に重宝する。
　
　私のような昭和世代にとって、子供の頃バナナは果物の王者の地位をほしいままに、果物屋の奥の棚で燦然と輝いていた。
　値段も今とは比べものにならないくらい高かった。

　普段は滅多に食べられず、祝い事や親が気まぐれに買って来た時に、チビリチビリ慈しむように食べたものだ。
　学校の給食に、年に一度か二度、それも1本ではなく、半分に切ったやつが出た時には、狂喜乱舞したものだ。
　バナナを腹一杯食べるというのが子供の頃の夢だった。

　今やその威光は地に堕ち、コンビニやスーパーでも普通に廉価で売っている。
　子供にあげても喜びもしないようだ。
　中にはバナナが嫌いな子もいるらしい。
　
　私の頭の中には、昭和時代のバナナの貴重さの記憶が、まだわずかに残っている。
　1本食べて2本目を食べる時には、贅沢をしているという罪悪感めいた気分が去来する。
　
　

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

痛みの共有

　人の痛みがわかる、あるいは共有できるのがいい人らしい。
　人の身体の痛みがわかるのは、自分がその痛みを経験した人のみだ。

　末期がんや難病などの痛みは、ほとんどの人は経験していないはずだ。
　ゆえに、その痛みはわからないはずだ。

　やっかいなのは、心の痛みだ。
　身体の痛みと違い、それを理解するのはかなり難しい。

　ましてや共有するとなると至難の業だ。
　そもそも心の痛みとは痛みではなく、程度の差こそあれ、それは悩みというものだろう。

　身体の痛みにせよ、心の悩みにせよ、同じ痛みや悩みを共有するということは、自分も同じ状態にならなければならない。
　誰が好き好んで、そんな状態になりたいだろうか。

　痛みや悩みの共有とは、つきつめれば、同情や憐憫、あるいは、ありきたりのアドバイスのことを言うのだろう。
　相手がそれを欲しているのならあげたらいいし、そうでなければ深刻な顔で聞き流せばいい。

　痛みの共有という言葉に、痛みや悩みのない自身の安堵感や、もっと言えば優越感が垣間見えるのは私だけか。
　

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

墓ない人生

　終活の一環として、葬式代や墓代、永代供養代まで用意している奇特な人もいることだろう。
　今は廉価版の小さなお葬式とかあるようだが、それにしても、人間死んだら金がかかるのだ。

　そんなものは無駄だとばかりに、葬式も墓もいらない、火葬だけしてくれ、と声高に言う者もいる。
　そんな奴に限って、ハワイの海や地中海に散骨してくれとか、セスナで空から散骨してくれとか言うのだ。

　私の場合は、葬式や墓もいらないし、火葬したあとは、骨壺ごとほかの不用品と一緒に納戸にでもしまっておけばいい。
　それが嫌なら、誰にも言わず、燃えないゴミの日にそっと出してくれたらいい。

　火葬したあとの骨など、究極の無用の長物だ。
　金をかけずに処分したところで、バチが当たるとも思えない。
　

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

難聴の悩み

　この歳になると、加齢による身体のいろんな変調は避けられない。

　目は緑内障、耳は難聴、歯は入れ歯、肩は五十肩、足は外反母趾、顔のシミはホクロ化。
　まあ、命にかかわるような症状がないだけまだましか。

　一番困るのが難聴だ。
　テレビの音声、特に漫才や漫談、コントなどのお笑い系が、喋りは聞こえるのだが、言葉がところどころ聴き取れない。

　最近の若手の芸人は、早口だし、滑舌が悪いというか、発音が不明瞭な連中が少なくない。
　バラエティ番組と違いテロップがつかないので、話の脈絡がつかめないのだ。
　伏線が聴き取れないとオチで笑えない。

　そんなわけで、最近はお笑い番組はほとんどスルーだ。
　趣味の無料映画鑑賞も、吹替版ではなく字幕版で視聴している。

　飲み会などでの会話も、7割方は聴き取れるのだが、あとの3割は肯定の頷きを返している。
　人の話は、同意を求める問いかけが圧倒的に多いので、それでほとんど凌げる。
　万が一、間違えても、アルコールが入っていると、先方は都合のいいように理解するものだ。

　電話の応答も、相手の声が聴き取りにくいので、無意識にボリュームアップしている。
　家内に言わせると、大声大会レベルに聞こえるらしい。

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。