歌にもなった名所「矢切の渡し」(画像)。
かれこれ20年ぶりの乗船。
今や都内唯一の渡船になった「矢切の渡し」ですが、ここの歴史はかれこれ400年になるという。すなわち江戸時代の初期から現代まで受け継がれてきた。
江戸時代初期に江戸幕府が地元民(とくに農民)のために設けた利根川水系河川15ヶ所の渡し場のうちのひとつであり、現代のような観光用途ではなかった。簡単な話、通行所であり関所であったのだ。関所を通れるのは、近くの百姓(農家)や勅使、藩主、幕府の役人などに限られ、それ以外の者(一般の者)は関所破りとして厳しく罰せられたという。
かつては官営だったが、その後民営となり、代々個人により運営され、現代に至る。
料金は片道200円。この日は南風が強く、江戸川の下流から上流へ逆向きの流れだったため、やや波が高め。それなりに暑い日だったが、川面を流れる風が心地よかった。
都内にこういう場所が残されているのは嬉しい。末永く続けて欲しいものだ。