乗り物ニュースの記事から。
大きなショッピングセンターの立体駐車場などでは、ハンドルを切ると、タイヤが「キュルキュル」と大きな音を立てることがあります。通常の道路であれば、相当なスピードで急ハンドルを切らない限り聞かれないような音が、このような駐車場だと低速でも発生しがちです。
2000件以上の駐車場で設計などに携わったというアイテック(東京都文京区)の高階正至さんはこれについて、駐車場床面に使われている塗料が関係しているといいます。音が駐車場の壁に反響しやすいという要素もありますが、塗料により床が滑りやすくなっていて、ハンドルを切ると摩擦で音が鳴りやすいそうです。
駐車場施工者の業界団体である日本自走式駐車場工業会(東京都港区)によると、自分でクルマを走らせる自走式立体駐車場の床は、鉄製プレートの上にコンクリートを流し込んで形成する「合成スラブ」が使われることが大半で、コンクリート層が薄いため、その保護や防水を目的として塗料が使われるケースがあるといいます。
「特に屋上階や、雨が入り込む場所では、床面に防水塗料や防水シートを施工します。建物の屋根における防水加工と同じで、内部に水が入り込まないようにするためです」(アイテック 高階さん)
高階さんはまた、駐車エリアを色分けするなどの目的で床面に施工されたカッティングシートの上も、滑りやすい箇所だと話します。一方、場所によっては滑りを防止するため、あえてざらざらした床面にしているケースもあるそうです。<了>
保護と防水のための加工(塗料)だったんですね。古い施設(店舗)の場合、こういう音が鳴らないところが多いので、一定の期間を経過すると目で見て劣化を確認できます。この記事では触れていませんが、メンテナンスのコストも違うんでしょうね。