虹色仮面 通信

神出鬼没なオッサンが毎日感じたことを取り留めなく書き連ねます

トレンド追随も良いけど…

2021-01-10 05:05:11 | スポーツ
元旦のニューイヤー駅伝、そして2~3日の箱根駅伝、どちらのレースでもNike社のシューズを履いていた選手が多かったですね。
箱根駅伝では、Nikeが90%以上という異常なシェア率でした。
他社のシューズを履いている選手は少なく、今までシェアの高かったAsicsが箱根では0人だったのはニュースにもなりました。
メーカーを問わず、長距離走=厚底シューズという図式が出来上がりました。

もはやマラソンや駅伝などのロードレース、そして5000mや10000mのトラックレースでも、厚底シューズが必須のアイテムとなりました。
それに伴い走り方も変化し、今ではその厚底シューズに対応したフォアフット(前足部で着地し、そのまま蹴りだす)走法が主流になっています。

仕事柄、多くのランナーの走り方を見ていますが、フォア着地を意識しすぎて走り方がぎこちない選手も相当数います。
市民ランナーにもフォア走法の方が多く見られ、バランスを崩している方を多く見かけます。

人間、それぞれ身体の寸法や筋力が異なり、持っている能力や可能性が違います。
トレンドに追随しようと、誰もがフォアフットになるのが良いのだろうか?と思っています。

陸上競技をしている中高生も数名指導していますが、長距離系の選手たちはいずれもフォアフットを意識した走り方を志向します。
ただ、そのことによりバランスが崩れ、下肢に痛みを抱えていたりする場合も見られます。
なので、私は各自の特性(特長)を生かした走り方の習得に重きを置いて指導しています。
中には、その走り方(改良)がマッチし、下肢の痛みが出なくなり、競技力を一気に向上させた選手もいます(県大会で入賞)。

私は陸上競技者上がりではありませんが、身体の動かし方の原則からすれば、ミッドフット(足裏全体で着地し、前足部で蹴りだす)走法が多くの日本人には好ましいのではないか?と考えています。
着地(接地)の際も、地面に足を乗せる意識を持たせています。
そのことで、接地の衝撃を減らし、スムーズな蹴りだしにつなげられると考えているからです。

ランニングの動作は、上下のバランスがとても重要です。
しかしながら、中高生の陸上競技者でも下肢の動き(とくに蹴りだし)に偏る傾向が多々見られます。
シューズの特徴を生かした走り方も「あり」だとは思いますが、自分の走り方や身体の特徴に合わせたシューズ選びの方が無理なく走れるのではないでしょうか?

あまりにトレンドを意識するばかりに、自らを見失わないようにしてほしいなぁと思っています。
これは陸上競技に限った話ではないですけどね。