虹色仮面 通信

神出鬼没なオッサンが毎日感じたことを取り留めなく書き連ねます

言葉が出ない。残念である。

2021-01-17 07:22:44 | グルメ
東京新聞より。

江戸時代から続く川魚料理の名店で、夏目漱石ら文豪に愛され、映画「男はつらいよ」では寅さんの妹さくらの披露宴で舞台になった東京・葛飾柴又の料亭「川甚」が、コロナ禍による経営難を理由に1月末で閉店する。創業231年。
都内で相次ぐ飲食店の「コロナ閉店」の中で最も歴史ある店。日本食の文化継承に影響が出ると心配する声も上がる。

都会の喧噪から離れた、東京と千葉の都県境を流れる江戸川のほとり。
柴又帝釈天に近い立地から、観光客だけでなく、婚礼や法要などで地元の人にも親しまれてきたが、コロナの感染拡大で売り上げが減った。
8代目社長の天宮一輝さん(69)は「いくらシミュレーションしても明るい兆しが見えなかった」と明かす。
支援制度を目いっぱい使い、光熱費なども切り詰めてきたが限界だった。閉店は昨年末に決断した。

◆さくら役の倍賞千恵子さんも「寂しい」
1969年公開の「男はつらいよ」第1作で、さくらと博の結婚披露宴の場として描かれ、名前が知れ渡った。さくら役を演じた俳優の倍賞千恵子さん(79)は本紙の取材に「玄関のたたずまいが印象的だった。とても残念で寂しい」と名残惜しむ。

江戸・寛政年間の1790年に創業。
明治になり、幸田露伴の小説「付焼刃つけやきば」を皮切りに、文学作品で江戸川を描写する際は土手ではなく、川甚の座敷から見た風景を描くのが定着した。
夏目漱石の「彼岸過迄」や松本清張の「風の視線」にも実名で登場する。

◆メディア初公開 泥臭さを抜く「いけす」
切り身を氷水で締める「洗い」、みそで煮込む「鯉こく」などのコイ料理が名物だった。
井戸水をためたいけすを敷地内に設け、仕入れた活魚をいったん放つ独自の手法で川魚特有の泥臭さを抜いている。
「川魚は鮮度が命。作り置きはするな」。天宮家に代々伝わる「おきて」だ。

葛飾区観光課の学芸員谷口栄さん(59)は「東京の川魚料理を代表する川甚がなくなると、日本の食文化に親しむ機会が少なくなってしまうのでは」と危ぶむ。
コロナ禍では昨年、歌舞伎座(中央区)前の弁当店「木挽町辨松」や、西新井大師(足立区)参道の「割烹 武蔵屋」など江戸時代に創業した老舗の閉店が続いた。
情報サイト「老舗食堂」を運営する相川知輝さん(42)は「川甚はコロナで閉店する都内の飲食店では一番古い。老舗の閉店が、コロナ禍で前倒しされている印象だ」と語る。
閉店を惜しむ声に、天宮さんは「地域やファンの支えでやってこられた。先代からのバトンをつなげなかったのは残念だが、私の代で終わり。コロナに恨みはないし、決断に後悔もない」と思いを明かした。<了>

今から20年くらい前に一度ここで食事したなぁ。
231年の歴史に幕を閉じる前に、もう一度食べに行きたいが、混むんだろうなぁ。
混むのなら、行けないなぁ。
コロナ憎しである。

自然発生のウイルスなら仕方がないのだが、もし人為的なものだとしたら、その発生源はとても許されない。
それくらい世界を狂わせ、各々の人生を狂わせている。
この記事の話題だけでなく、多くの人たちを翻弄するコロナはマジで憎たらしいよ!ホントに歯痒い。