木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

「一木一優」作品展せまる

2009-09-01 23:26:31 | 木工
作品集に写真を追加しました。こちらをご覧ください

今日から9月。「一木一優」作品展が迫ってきました。
最後の追い込み、と言いたいところですが、これから、といってもよいような状況。とにかく頑張らねば。

まず、定番の「五稜箸」の仕上げ削り


この五稜箸、もう100膳以上は作っているのですが、毎回新しい課題が見えてきます。
今回は、とにかく太さを揃えること。
治具を使えば簡単なようですが、元から先まで直線ではありませんので元と先だけでなく中間の太さも揃えなければなりません。
拭き漆が完了後、杢の揃った2本を選んでペアにするためには、すべての箸をできるだけ同じ太さに揃えたいのです。


とくに先は、正五角形を保ちながら同じ太さになるよう鉋で仕上げます。
これがなかなか大変です。
漆をできるだけ木目にしみ込ませ、丈夫な先にするために空研ぎはしません。


頭の部分だけは、ベルトサンダーで低い五角錐に削ります。

次は拭き漆の工程に入ります。

もう一つ今回小物で出品を予定しているのは、刳り物の栃の銘々皿

吉岡棟梁からいただいた、栃の縮みの杢板を使い拭き漆で仕上げます。
今回は皿の上面をわずかに凹面に仕上げる事にしました。


ルーターで荒堀できる治具を作ることも考えましたが、時間がないので、小がんなの台を極浅の四方転びに仕立て、これで削ることにしました。


中心部で、約3mmの凹面に削ります。
鉋の台を仕立てて削る作業は実に楽しいですね。

コメント
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