木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

欅花台

2009-09-04 22:44:16 | 木工
欅の花台の制作です。
この花台、昨年暮れにテーブルセットをお納めした浜松のMさんからの注文なのですが、作品展に展示もさせていただく事になっています。


天板は欅の一枚板。この欅の板、大学時代の友人のTさんが、「古い物置を壊したら出てきた」、と静岡から送ってくれた板の一枚です。
花台になってまた静岡(浜松ですが)で活躍してもらいます。

拭き漆仕上げにしますので、蟻桟は寄せ蟻にしました。


寄せ蟻の場合、蟻の効かせ方の調整がすべて。
その時活躍するのが、この蟻作理鉋。左久作作です。


拭き漆の工程で天板の裏も数回研ぎますので、少し硬めに調整しました。


この作業にはやや特殊な鉋を使います。
左2つが樋布倉。3番目が蟻作理。一番右が作理鉋。


蟻桟、脚、貫のほぞ穴、ほぞ加工が完了。


この後、貫の仕上げ削りをして、脚に大入れ加工。脚の仕上げ削りして蟻残の大入れ加工の順で大入れ加工。


あとは、仮組して確認し、天板の表と木端木口を鉋で仕上げて拭き漆にかかります。
作品展になんとか間に合いそうです。

コメント
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