「一木一優」の作品展に、拭き漆の工程を示した手板を展示しました。
木地にはペーパーをかけず、鉋で削ったままで生漆を刷毛摺りします。
ペーパーをかけると木の粉で導管が埋まり、漆の吸い込みが悪くなります。
丈夫に仕上げるためにできるだけしっかり漆を吸い込ませます。
十分吸い込ませた後、ヘラで余分な漆を摺り取り室で乾かします。
導管の中までしみ込んだ漆が乾くには2~3日かかります。
漆が乾いたらペーパーで水研ぎして、生漆を刷毛摺して乾かします。
ペーパーを次第に細かいものにしながら、導管が埋まり、漆で固まった均一な下地ができるまで繰り返します。
この工程が黒田乾吉流拭き漆の一番の特徴です。
下地がしっかりできた後初めて拭き漆本来の漆を塗っては拭くという作業を繰り返します。
拭く布は、はじめは綿を使って繰り返しますが、ツヤが上がってきたらモスリンを使います。
これも黒田流拭き漆の特徴です。
拭き漆の技法は色々あり、木地調整した(ペーパーで磨いた)木地に生漆を塗っては拭いて乾かす、という作業を数回から多い場合は十数回繰り返すというのが一般的です。
塗装としてはこの方法できれいに仕上げる事ができますが、木の導管を完全に埋めることはできず、耐水性などは完全とは言い切れません。
導管を埋めるのに、サビ(砥の粉を生漆で練ったもの)を使う方法もありますが、砥の粉(砥石の粉)という木にとって異物が混じることを嫌い、黒田流ではすべて漆で導管を埋めます。
その結果、拭き漆ながら熱湯で洗うことも長時間水に浸けることもできる、大変丈夫な作品に仕上げる事ができるのです。
仕上げるまでの工程と、漆という素材の丈夫さを多くの皆さんに知っていただけたのではないかと思います。
木地にはペーパーをかけず、鉋で削ったままで生漆を刷毛摺りします。
ペーパーをかけると木の粉で導管が埋まり、漆の吸い込みが悪くなります。
丈夫に仕上げるためにできるだけしっかり漆を吸い込ませます。
十分吸い込ませた後、ヘラで余分な漆を摺り取り室で乾かします。
導管の中までしみ込んだ漆が乾くには2~3日かかります。
漆が乾いたらペーパーで水研ぎして、生漆を刷毛摺して乾かします。
ペーパーを次第に細かいものにしながら、導管が埋まり、漆で固まった均一な下地ができるまで繰り返します。
この工程が黒田乾吉流拭き漆の一番の特徴です。
下地がしっかりできた後初めて拭き漆本来の漆を塗っては拭くという作業を繰り返します。
拭く布は、はじめは綿を使って繰り返しますが、ツヤが上がってきたらモスリンを使います。
これも黒田流拭き漆の特徴です。
拭き漆の技法は色々あり、木地調整した(ペーパーで磨いた)木地に生漆を塗っては拭いて乾かす、という作業を数回から多い場合は十数回繰り返すというのが一般的です。
塗装としてはこの方法できれいに仕上げる事ができますが、木の導管を完全に埋めることはできず、耐水性などは完全とは言い切れません。
導管を埋めるのに、サビ(砥の粉を生漆で練ったもの)を使う方法もありますが、砥の粉(砥石の粉)という木にとって異物が混じることを嫌い、黒田流ではすべて漆で導管を埋めます。
その結果、拭き漆ながら熱湯で洗うことも長時間水に浸けることもできる、大変丈夫な作品に仕上げる事ができるのです。
仕上げるまでの工程と、漆という素材の丈夫さを多くの皆さんに知っていただけたのではないかと思います。