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木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

捨て摺り

2008-05-05 20:54:18 | 
仮組が終わったら、もう一度ばらして、「拭き漆」の工程に入ります。
はじめは「捨て摺り」です。木地に生漆をできるだけしみ込ませて固めます。
今日は天板の捨て摺りです。

使う道具は、漆刷毛と漆篦(へら)。ここで使う刷毛は、胴摺刷毛(どうずりばけ)といい、馬尾毛を固めて作られた刷毛です。


「塗る」というより、まさに木の導管に生漆を「摺り込む」という感じです。堅い胴摺刷毛で、導管が太くて多いタモの材にしっかり漆を摺り込んでいくのはなかなか力のいる仕事です。


少し時間をおき、できるだけ木に漆を吸わせた後、余分な漆を篦(へら)で取りますが、タモは良く漆を吸うのでほとんど篦についてきません。
篦は、尾州桧(木曽桧)の柾目板を削って作ります。


裏ができたら次は表、同じ作業の繰り返しです。


すべて摺り終わりました。(^_^;)(^_^;)
奥の漆風呂の中に入っているのは、昨日捨て摺りをした脚や摺り桟などです。
2日間で、300g以上の生漆を使ってしまいました。
数日乾かして研ぎにかかります。


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ゴールデンウィーク

2008-05-03 22:27:13 | その他
今日からゴールデンウィーク後半の4連休
そこで妻と「お出かけ」をしました。行き先は、三室戸寺。家から車で10分、渋滞もありません。
一昨年秋に初めて訪れ、次は花の季節に来てみようと思いつ2年。今はシャクナゲの季節かな、と訪れてみると・・・

ツツジが見頃を迎えていました。


新緑もこの上なく美しく


深紅のシャクナゲと好対照をなしていました。

そして何より見事だったのは、

一面に咲き誇る20000本のツツジ! 堪能しました。
近くにこんな良いところがあるのにわざわざ遠いところへ行くことはありません。
次は紫陽花の季節、そして蓮の花の咲く頃・・・楽しみです。

三室戸寺を後に、志津川の英光園風雅会の主催する、第8回「遊草展」へ

春の山野草の可憐な姿にまた感動!


これは、木工仲間のKさんが育てた作品

そして

春の山野草の引き立てに一役買っている(と思いたい・・)飾り棚や小箪笥(抽斗)は昨年注文していただいて小生が制作したもの。
テーブルとベンチは、木工仲間のMさんの作品です。

かわいい紅梅の小鉢を見つけ、購入してきました。うまく育てられるでしょうか。

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テーブル&座卓

2008-05-02 21:05:40 | 工房
テーブルの木地が完成しました。板足の下半分を抜いて、畳摺りをつけると・・・

座卓になります。 右下にあるのが抜いたテーブルの脚の下半分です。

板足のつなぎは、

ほぞでつなぎますが、手で押すとすーっと入って、しかもガタつかないよう調整しました。さらに時間がたって木が乾燥して縮んでもその状態が保てることが要求されますが・・・・(^_^;)(^_^;)   材は強度も考え、十年以上乾燥した楢の板を使いました。木口にほぞを掘るのはなかなか厄介です。ほぞは、子根付き二段ほぞにしました。

上下の板足の固定はほぞの部分に穴を開け、手でゆるめたり締めたりできるネジでとめます。

テーブルの脚は貫(ぬき)でつなぎ、くさびでとめます。

こんな感じです。くさびを抜くと簡単に貫を抜いて分解できます。 

天板には、蟻溝を掘り蟻桟を入れます。今回は送り蟻(寄せ蟻)にしてみました。

あとは、気の遠くなる「拭き漆」の作業が待っています。それと、椅子の制作と。

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テーブル

2008-05-01 21:41:49 | 木工
テーブルの部材の加工がほぼ終わりました。
このテーブル、実は「脚を折りたたんで座卓にもなるようにしてほしい。」という注文でした。
いろいろ考えましたが木で折りたたみ式というのは構造的にも強度的にも無理があるので、脚をほぞでつなぐという構造にしました。そのため、畳摺り(摺り脚)が座卓用とテーブル用の各2本。板足は途中をほぞでつなぎ、抜き差し可能にしました。
その辺の構造は後日紹介します。


「工房の全景を見たい」という声にお応えして。

奥行きはあるのですが、間口は狭く、「ウナギの寝床」のようです。左にある物置には、材料が入っています。

そして・・・じゃーん!!

入り口に看板がつきました!
ささやかですが、大好きな桑の木に文字を彫り、漆を入れました。
コメント (1)
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