木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

茶器 捨摺り

2012-09-09 22:35:53 | 


轆轤で挽き終わった茶器等に、漆を塗りました。
栃は良く漆を吸います。とにかく吸うだけ吸わせました。
裏目漆を塗ったものは乾きが遅く、まだ茶色味が残っていますが、初辺を塗ったものは真っ黒になりました。
風呂に入れて一週間ほど乾かします。

この栃で作った一連のシリーズ、「玉響」と名付けることにしました。
できあがりは、作品展をお楽しみに。


漆が乾くまでの間、次の制作に取りかかりました。

五稜箸の木地作り。
今回は40膳木取りました。

いつもはここからはすべて鉋で削っていましたが、3面をペティーワークで切り出す治具を開発しました。
開発と言いましても、今まで使っていた先をテーパに切る治具に改良を加えただけなのですが、なぜ今まで気が付かなかったのでしょう。


あと1面を切るには治具を1から作り直して精度を上げなければなりません。
もちろんその治具ができたとしても、仕上げはすべての面に鉋を掛けて仕上げます。

同じ事の繰り返しの中で、ささやかでも進歩を実感したり、思わぬ発見があったり、新たなアイデアを思いついたり・・・・もの作りは本当に楽しいですね。

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茶器の制作その後

2012-09-07 22:11:36 | 木工
木工轆轤(旋盤)を使った作業が続きます。
木工轆轤の仕事は勝負?が早い。刳り物ではこうはいきません
ただ、丸いものしかできませんが・・・。



丸いものしかできないのなら、すべて丸くしてみよう・・・・つまり球体です。



ほぼ完全な球体に仕上げ、型紙を使って確認します。


こうしてできた丸棗。
お茶を習ってはいないので、茶器としてこれで良いのか、試作品を、漆塗り教室の岩淵先生に見ていただきました。
結論は・・・棗としては
×



大きすぎて、三本の指で蓋と身を一緒に持ち上げることができないということです。
見ていただいて良かった。


そこで、作り直しをしました。

今度は良さそうです。



ところで、工房裏の崖崩れ。

不気味な地肌を見せていますが、昨日からなにやら測量が始まったようです。
秋の長雨や、台風シーズンを控え、応急対策がなされるのでしょうか・・・。


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茶器 木工旋盤を使って

2012-09-04 21:49:23 | 木工
仕事も通常のペースに戻りつつあります。
しかし、昨日は雨で炭山木幡間が午後4時45に通行止め。
志津川に抜ける炭山林道も4時55分より通行止めになるとの情報をもらい、慌てて帰り支度。
工房を出たのが5時頃。幸い、炭山林道に入る車が続き、かろうじて通してもらえ、京滋バイパス経由は免れました。
全部通行止めになったら泊まり込みの覚悟もあるのですが、大雨になると裏山の崖崩れがちょっと怖い・・・。
これから台風シーズン。二次災害が起きないことを祈るばかりです。

さて、この秋は、作品展やイベントが続きます。
10月10日から、伝統工芸展の京都展と並行し、福寿園本店6階で木竹部会展。
10月20日、21日は 炭山陶器まつりに出店予定。
11月2日~5日は「一木一優」作品展
・・・ 
そのための制作の「ラストスパート!」と言いたいところですが、これからヨーイドンなのです。


まずは、木竹展に出品する茶器。栃の杢を轆轤で挽きました。



こちらは蓋。内側から仕上げます。



内側が仕上がったら外側を削ります。



蓋が完成。



身の加工へと続きます。
今日は道路も通行止めにならず、やれやれです。

コメント (3)
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日本伝統工芸展

2012-09-01 20:37:12 | 木工
第59回日本伝統工芸展に出品した「桑十角飾箱」が入選しました。


昨年に続き2度目の出品ですが、難しいだろうと思っていましたので、初入選できうれしくまたホッとしています。

制作中の様子はこちらをご覧下さい。

東京展は  9月19日(水)~10月1日(月)日本橋三越本店
京都展は 10月10日(水)~10月15日(月)京都高島屋
大阪展は 10月17日(水)~10月22日(月)JR大阪三越伊勢丹
で開かれます。

コメント (6)
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