真実情報と偽情報が飛び交う世界で、ニュートラルな見方とか判断に迫られたなら、我らは何処から情報源を得るべきなのか。多くはTVとか新聞ラジオ、ネットニュースから得ているわけで、自国の報道機関が発する情報に依拠している限り、対立する勢力間では、それぞれのニュースソースを違った解釈のもとに国民の中に浸透させていく。ウクライナ問題は我々が受けている西側の状況判断と、ロシアの大衆が受けている状況判断の対極的な情報の相違によって、終止のつかない泥沼というか混乱と廃虚を生み出しているのだろう。
プーチンが如何な国民操作をしたとしても、如何な背景、如何なる理由によってしても独立した他国を廃墟にする権利はない。このままロシアがウクライナから手を引いたとしても、問題の根が消えるわけでもないし、更に大きな問題へと次元を変えるだけで、その先に見えるのは大変革というような、おぞましい地球の生みの苦痛である。東西冷戦の後の米国一強、ソビエト連邦時代の東側衛星国のEU加盟続出、裸になったロシアが時流の先端に乗れない焦りを抱いたとしても、ロシア国民が建設的で偉大な将来像を描いていれば、自ずと世界から認められたはずだ。