九州熊本大分地方で被害が拡大する中、以下の建物の場合は避難を視野に入れて下さい。
先ず木造の建物の場合、在来軸組工法(柱建て)や2×4(6.8.)工法に限らず1階部分に
開口部を多く有する建物については暫くは2階に生活拠点を置いて下さい。
これについては、一般的に1階部分に多くの窓を有する建物が多く、どうしても2階に比べ
1階部分の耐力壁が少ない傾向にあるため、1階部分に外力が集中し崩壊する危険性が
あるためです。後、建物を平面的にみて長方形に近いような扁平な建物も注意が必要です。
俗に言う「長屋建て」のような建物は短辺と長辺の揺れが大きく違い、揺れの向きに依っては
大きく変形する可能性があるためのものです。同じような長方形の建物でも建物の配置向きによって
被害に差が出ることがあります。
このことは木造以外の軽量鉄骨造(プレファブ)についても同様です。
後、RC造(鉄筋コンクリート造)の中高層の建物(アパート、マンション等)で1階部分が駐車場や店舗に
なっているような建物も1階部分の耐力壁が少なく、柱のみに地震力を負担させております。
阪神淡路以降、柱の剪断力を向上させているとは言っても剪断破壊の可能性がありますので
注意が必要です。
以上のことを踏まえ、度重なる揺れで建物にもストレスや変形を生じている場合もあります。
外観上は変化がなくても内部で異変が起きている場合もありますので、もし避難が可能であれば
安全な場所への避難を喚起いたします。
その場合は必ず屋内の分断盤のブレーカーは落とし、ガスの元栓も閉じてください。
LPガスの場合は屋外のボンベの上部ダイヤル式の栓も閉めておくことも忘れずに行ってください。