有元さんの絵を初めて見たのはだいぶ前のことで、ちょっとジョットの絵を想わせるようなものを感じたのですが、ご本人もルネッサンス以前の絵画に惹かれていたようです。全体としてパステル調の色彩で描かれた画面には何もドラマティックなことが起きているわけではなく、あくまでも静かで静的、奥行き感も立体感も希薄で、ごく平面的に色彩によって画面が区切られ構成されています。モチーフも一人の人物の他は例えばテーブルがあるのみで、あとは壁というか背景は色で塗りつぶされているという具合に実にシンプルで、そこから詩的なものが立ち上っています。画家はバロック音楽を聞きながら制作活動をしていたということですが、静的でシンプルな画面からはバロックというより、それ以前の中世の音楽が似つかわしく感じます。
goo blog お知らせ
カテゴリー
最新コメント
カレンダー
バックナンバー
ブックマーク
- 森のきのこの自然観察な日々
- 里山から山域まで。昆虫、きのこを中心に豊かな自然の世界へ導いてくれます。
- 南大沢昆虫便り
- 多種多彩な奥深い昆虫ワールドへようこそ。
- 野鳥・It’s My Life
- ビデオカメラによる野鳥撮影
- 南大沢季節便り
- カメラがとらえた多摩丘陵からの自然の便り
- デジカメ片手に自然散歩
- キノコ、昆虫、草花、鳥、時々山行も
- つれづれ道端雑記
- 虫、鳥、花など自然界から関心のおもむくままに都会の隅々を訪ね歩いて撮られた写真が見られます
- goo
- 最初はgoo