カメラとともに自然を友に

東京都、川崎市などを中心にロードバイクで撮影に出かけています。被写体は自然全般。特に野鳥と植物に惹かれています。

夕刻の庭園で

2010-08-20 | 美術
 有元さんの絵を初めて見たのはだいぶ前のことで、ちょっとジョットの絵を想わせるようなものを感じたのですが、ご本人もルネッサンス以前の絵画に惹かれていたようです。全体としてパステル調の色彩で描かれた画面には何もドラマティックなことが起きているわけではなく、あくまでも静かで静的、奥行き感も立体感も希薄で、ごく平面的に色彩によって画面が区切られ構成されています。モチーフも一人の人物の他は例えばテーブルがあるのみで、あとは壁というか背景は色で塗りつぶされているという具合に実にシンプルで、そこから詩的なものが立ち上っています。画家はバロック音楽を聞きながら制作活動をしていたということですが、静的でシンプルな画面からはバロックというより、それ以前の中世の音楽が似つかわしく感じます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする