
月明かりの夜
ロマンティック・ロシア展についてもう少しだけ。
「忘れえぬ女」の作者クラムスコイの別の作品「月明かりの夜」は
日本初公開なのだそうです。
月夜の光に幻想的に浮かび上がる、透き通ったような白い肌の女性。
白いレースのドレスを着て古い庭園に佇む様は、妖精のようでもあります。

雪娘
妖精と言えば、ヴィクトル・ワスネツォフの「雪娘」もありました。
「雪娘」は悲しいロシア民話。
老夫婦が雪で作った人形に命が宿り、愛らしい少女となります。
成長した少女は友達に焚き火跳びをけしかけられ、断れないままに跳んだ瞬間、
儚く溶けてしまうという、悲しいお話。
老夫婦も少女も何も悪いことしていないのに、どうしてこんなに悲しい目に遭うの?と
子ども心に思った覚えがあります。
雪のように白い肌、黒目勝ちの瞳、怯えた表情、なんとも悲し気な雪娘。

イワン・クラムスコイの肖像画
イワン・クラムスコイの肖像画もありました。
イリヤ・レービンが描いたその絵には「なんて真面目な顔なのだろう!」と語ったという、
レービンの言葉がついていました。
いやいや、真面目な顔って…
確かに落ち窪んだ眼、深い眼差し、引き締まった口元、真面目そうな顔ではありますが
例えば笑福亭鶴瓶の顔だったら、不真面目な顔って言われてしまうのかしら?
「ロマンティック・ロシア展」 http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/18_russia/
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